週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 稲葉みのり先生特別インタビュー

『源君物語』『バツハレ』の稲葉みのり先生にスペシャルインタビュー!!
長年YJでご活躍中の稲葉先生より読みやすい漫画作りの秘術を深掘り!!

審査員は“ここ”を見ている!!

~読みやすい漫画作り 審査員編~

――過去幾度となく審査員をお受けいただいた稲葉先生ですが、審査対象の投稿作を読む際に意識されている点は何ですか。

投稿作は一作品につき“三度読む”を心がけています。一度目はどうしても背景の書き込みが丁寧な作品の評価が高くなりがちです。絵は学べばすぐに連載可能レベルまで上達しますが、話はそうそう上達しません。絵の評価だけではなく話の評価にも集中できるようになるために、“三度読む”を心がけています。

――話に関する評価基準を具体的に教えてください。

主人公の目的が達成できているか、または努力するも未達成になっているか。行動とセリフに矛盾はないか、または矛盾を生かせているか。既出の作品と似すぎていないか。読み手を楽しませようと工夫しているかどうか。冒頭の設定を忘れていないか、などです。

――“話が上手い”と感じる方に共通する特徴はありますか。

“話が上手い”と感じる方は、たった数コマのキャラクターの小さな行動とセリフで、内容や今後の展開を期待する表現を出来てしまわれる方です。“話が上手い”、本当の才能を賞で応援しようと考え、審査させていただいております。

――過去の審査において印象に残っている方はいますか。

過去の審査で、何度も何度も投稿するも賞に入らなかった方がその後どうしているのか。もしかしたらXにいるのではないかと気になり、探すこともあります。見つけたときはそっと見守っています。

――YJ新人賞はページ数無制限ですが、稲葉先生がご自身の作品で各ページを読みやすくするために工夫していることを教えてください。

ページごとに伝えたいテーマを絞って描写するように心がけています。これは連載でも読み切りでも同じです。

――作品に入れるべき要素/入れなくてよい要素をどのように取捨選択されていますか。

作品に入れるべき要素は“こうなったらいいのにな”を重視しています。すると自然と入れない要素が決まってくるかと思います。

――“こうなったらいいのにな”とはどういうことでしょうか。ご自身の作品でそれを上手く活かせたと感じた瞬間などがあれば教えていただきたいです。

その作品における主人公の希望を超えた、まぶしすぎる展開を想定しています。例えば拙作『源君物語』ですと「藤原香子」です。第一話から完結まで迷うことなく引っ張ってくれました。上手く活かせたと感じています。

――新人作家とプロ作家の違いを教えてください。

プロ作家は“期限内に納品できるよう工夫をする、柔軟に対応する”ではないかと考えております。自分を管理できることがプロではないかと考えております。
その一方でアマチュアの良さは、時間を忘れて良作を追求できることだと思います。

――もしも稲葉先生ご自身がアマチュアとして新人賞に応募するとすれば、描いてみたい話や挑戦したいこと等はありますか。

戦時中の兄妹の話、受験で引き裂かれた恋人の葛藤、無料を追求する人々…等、描いたことのない話で新人賞に挑戦したいです。あと100ページ超えの読み切りも“楽しそうだから”という理由で挑戦したいです。

稲葉先生から新人作家へ熱い応援メッセージ!
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