大賞+審査員特別賞+月間ベスト賞+初投稿賞
本誌チャレンジ連載権&研究生契約権 獲得!!
「ヤンジャン漫画TV」にてボイスコミック化決定!
歪んだ直線
55P
賞金123万円
大賞100万円+審査員特別賞10万円+月間ベスト10万円+初投稿賞3万円
編集部講評
何回転もさせる展開力と、漫画的な見せ場を作る勘の鋭さ、キレのあるセリフの力強さ。「視点を絞る」「説明のための回想を減らす」など読みやすさに課題はありますが、欠点が気にならないくらい絵と言葉に迫力があり、面白かったです。
あらすじ
「学年一の天才」と噂される宮田は、「不登校兼問題児」の梶原に秘密をかけた勝負"を持ちかけられる──。"
佳作+初投稿賞 ソシャゲを作るお仕事
37P
賞金33万円
佳作30万円+初投稿賞3万円
田中一行先生講評
ストーリー自体は非常にシンプルで理解しやすかったです。ただ、キャラクターの信念や動機が不明のまま目的だけが提示され、なんのドラマ性もなく達成してしまうので、何を楽しむ物語なのかがわかりませんでした。描きたいものに一番適したキャラクターや状況を用意することを心がけると改善されると思います。
編集部講評
お仕事ものを真正面から描いていて良かったです。主人公の細かい仕草、行動の一貫性・独自性・説得力も感じられました。生みの苦しみや業界ならではのトラブルなど、次回作ではクリアできるハードルではなく、乗り越えるべきハードルを描いてみてください。さらに面白くなると思います。
あらすじ
大人気アイドルゲームの新人プランナーとして働く佐々木。人気投票最下位のアイドルを「売る」と宣言したのだが──。
期待賞+初投稿賞 ROMAN
50P
賞金13万円
期待賞10万円+初投稿賞3万円
田中一行先生講評
ストーリーを自然に読ませ、ミスリード、対比、伏線回収、丁寧な謎解きを短い間に織り込んだ秀作です。現状の完成度で言えば今回最も高い作品だと思いますが、完成度がそのまま面白さに直結してはいない点が課題です。構成的な部分に比べると感情的な表現やドラマ性が弱い印象を受けたので、今後はそこを伸ばせばより良いものができると思います。
編集部講評
整理された絵柄、最低限の説明での導入、冒頭と末尾の対応など、技術は高いと思います。一方で、時系列と設定が壮大なため読切に収めるにはダイジェストのように感じました。殺戮兵器としての説得力のあるシーンと、その牙を抜くための農作業の尊さに絞った方が効果的かもしれません。よくある話の中に新鮮味を落とし込んでみてください。
あらすじ
文明の滅んだ世界で、畑を耕すロボットと少女。平和に暮らす二人の前に現れた人間たちは、少女の秘密"を告げる──。"
期待賞+初投稿賞 らぶゆー
17P
賞金13万円
期待賞10万円+初投稿賞3万円
田中一行先生講評
非常にシンプルなお話で、理解できない点はありませんでした。分かりやすい反面、この作品独自の切り口があるようには見えなかったのが残念です。開幕のつかみはバッチリでしたが、インパクトを優先しすぎた結果必要な前フリがない状態で突然オチへと向かうため、物語としての感動は生まれにくいと感じました。
編集部講評
この若さでこの画面作りはとても素敵ですね。物語もワンアイディアですが、ページ数と比較して破綻していません。情報を省くのも上手です。将来が楽しみな才能です。
あらすじ
下校中の小学生の僕"は、橋の下にいた"お姉さん"に声をかける。"愛の味"を知るためにお姉さんが食べたのは──。"
期待賞+初投稿賞 生きる意味
46P
賞金13万円
期待賞10万円+初投稿賞3万円
田中一行先生講評
描きたかったことはかろうじて理解できますが、物語としては成立していないと感じました。過去から現代への転生モノですが、過去に関する情報が全て曖昧なまま話が展開し、そのまま終わるので、キャラの人物像も心情も目的も全てが曖昧になってしまっています。自分が描きたくない部分が描かなくてもいい事なのかを精査するといいと思います。
編集部講評
読者を想定して、楽しませようとしている印象で好感が持てました。一方で、ただ旧敵と会えて救われるでは他人事感が強くなってしまいます。読み手との接点を作ってあげてください。
あらすじ
平和な世界に転生し、生きる意味を見失った剣士の景義。かつて戦場で剣を交えた昭弘とキャンプ場で出逢い──。
期待賞+初投稿賞 グロパンチ
38P
賞金13万円
期待賞10万円+初投稿賞3万円
田中一行先生講評
「強すぎて怪人の倒し方がグロすぎるヒーロー」という唯一のアイデアが面白さにはつながっていないのが現状です。また、設定や世界観の説明が殆どなく、読者が既存の有名なヒーロー物作品を読んでいる前提で漫画が描かれている印象を受けました。仮に何かに似ていたとしても、自分が描く漫画には独自性を持たせる意識を持つ必要があると思います。
編集部講評
既存作品の影響を感じるものの、迫力ある絵が描けていますし、直球な流れから少し外すオチはセンスを感じます。前半の主人公を下げる展開の不自然さ、カメラが全体的に近すぎる点などは注意が必要です。自分の絵柄を追求してください。将来が楽しみです。
あらすじ
倒し方がグロすぎるため人気最底辺のヒーロー・黒杉。高校時代に片思いしていた山田と再会するのだが──。
審査員総評
[ジャンケットバンク]の田中一行先生
今回は6作品を拝読させていただきましたが、読者を楽しませようと手を尽くした作品とそうでないものがはっきりと分かれたと感じました。全力で描いたものが必ずしも高評価を得るとは限りませんが、後の成長には大きく関わります。今すぐにうまくできないことは恥でも問題でもありません、いつまでもうまくならないことに注意を払ってください。
YJ編集部
若くて才能あふれるレベルが高い回でした。
制限のあるページではその中でクリアできる課題を描いてしまいがちですが、臆することなく高いハードルを越えて下さい。
田中一行先生講評
アイデア自体はよく練られており、アイデアの作り方そのものを心得ている作品だと思います。一方で、キャラクターや情報の出し方、注目させるべき場所の取捨選択と課題点はまだ多く、物語としての読みやすさには難がある印象を受けました。いいアイデアに引けをとらないような魅力的なキャラクターや構成に力を入れていくとより良いものができると思います。