準大賞＋月間ベスト＋初受賞ボーナス
本誌読切掲載権&研究生契約権 獲得!!
「ヤンジャン漫画TV」にてボイスコミック化決定！
君とファックスがしたい!!
27P
賞金63万円
準大賞50万円＋月間ベスト10万円＋初受賞ボーナス3万円
野澤ゆき子先生講評
題材のオリジナルティと話のテンポから作家さんの個性を感じました。強盗の男性キャラのリアクション等コマだけで笑いを誘うシーンがあるなどサービス精神を感じますし、センスを感じます。作画としては基礎的なデッサンは出来る方だと思いますが仕上やペン入れが荒いので漫画の全体的な印象が荒く感じます。道具の使い方の練習もしてみてはいかがでしょうか。多分漫画としてクオリティが一気に上がると思います。
編集部講評
ファックスを起点にコメディを描くという発想がユニークでした。1コマ1コマの演出に長けており、読んでいて楽しかったです。何を描いても面白く描けるタイプの人だと思います。
あらすじ
学力優秀！期末テストで学年一位、二位を争う秀才カップルの小鳥遊くと山崎さん。今週末のデートは親が出かけて二人きり…!!のはずが…？
準大賞＋審査員特別賞＋初受賞ボーナス 本誌読切掲載権&研究生契約権 獲得!! エッジホッグス
42P
賞金63万円
準大賞50万円＋審査員特別賞10万円＋初受賞ボーナス3万円
中村力斗先生講評
「漫才師が解散する日」を描くという、明快かつエモーショナルなストーリーラインが非常に読みやすく、面白かったです。各キャラクターのデザイン・性格・バックボーン・リアリティ、それから物語の展開と落とし所まで含めて全て良かったですが、特にそれぞれのキャラの関係性が魅力的でした。画力も非常に高くて読みやすかったです。
野澤ゆき子先生講評
全体的にレベルが高いと思います。個人的に制作時間が気になりました。この作画量、ネームをクオリティ落とさず毎週出せるレベルであればどんな漫画のお仕事でもばっちりこなせる方だと私は思います。もしまだ制作時間がかかりそうでしたら制作スピードの向上をめざしたり、今以上にコンスタントに作品を発表するといいんじゃないかなと思います。
編集部講評
漫才という少し難しい題材でしたが、キャラの関係性やキャラの心情にフォーカスして丁寧に描けていました。また、原稿のクオリティも高くすでにプロの領域に達していると思います。
あらすじ
芸歴12年、お笑いコンビ・エッジホッグスの黒川と多々良木は夢半ばにその道をあきらめることに。最後のライブにて…!?
準大賞＋初受賞ボーナス 本誌読切掲載権&研究生契約権 獲得!! もたれ
40P
賞金53万円
準大賞50万円＋初受賞ボーナス3万円
中村力斗先生講評
絵がスッキリしていて見やすかったです。構成に関しましては、物語の主軸は「スポーツ・青春」にありますが、感情移入を誘うシーンの大部分が「恋愛」で描かれており、少々どっちつかずな印象でした。「スポーツ・青春」「恋愛」のどちらも丁寧で好感が持て、連載では活きる技能かと思いましたが、読み切り作品においてはもう少しシンプルな構成を目指してみてもより良い作品が描けるかなと思いました。
野澤ゆき子先生講評
スランプの心の動きを丁寧にしっかり一本に仕上げたなと思います。漫画も読みやすくキャラクターの細かいやり取りも自然で、しっかりキャラクターが出来ています。漫画を描く力を感じます。気になったのはコマの背景の白さです。あえて白くしているのか時間がなくて白くなってしまったのかどちらか分からないですが投稿段階は練習もかねて背景を描いておいた方が良いかなと思います。描けるけど抜く白さと描けないから白くするは全然違うので将来の自分の為に画面の埋め方も挑戦した方が良いかもしれないです。年齢も若いので特定のジャンルに絞らず色んなジャンルに挑戦して自分の幅を広げてほしいなと思います。
編集部講評
キャラの気持ちの捉え方、読者の気持ちの誘導の仕方、他人からしたら他愛もないことを本人の切実さとともに描ける力、素晴らしいと思います。キャラ絵も魅力的で期待しています。
あらすじ
弓道部に所属するユイナは大会の直前、弓を放てなくなった。心のわだかまりを解き弓を放つためには…!?
佳作＋初受賞ボーナス Shoe me
36P
賞金33万円
佳作30万円＋初投稿賞3万円
中村力斗先生講評
オシャレな演出力と、「履く靴によって人格が変わる」というこれまたオシャレかつ面白い設定が魅力的でしたが、感情移入のしやすいキャラ・読者と近い目線のキャラがいてもより読みやすいかなと思いました。また、オチが少々オチらしくない印象でしたので、もう少しだけ「オチらしく落とす」意識を持ってみてもより良い作品が描けるかなと思います。
野澤ゆき子先生講評
靴によって人格が変わるアイデアが面白かったです世界観や絵つくりを意識してるのが伝わってきますが作画的にはまだまだ荒さが目立ちます。他の作家さんがどの様に背景や小物を描いてたりしているのか、画面の仕上をしているのかなど細部までチェックしたり、スクラップブッキングをするなどして自分の好みを把握するのも手だと思います。良いと思った表現を自分の中に取りこんで漫画に出力していけば独自の世界観が作れるのかなと思います。
編集部講評
履く靴によって人格が変わるというアイデアが独特で印象的です。絵柄にも艶やかな雰囲気があります。絵、セリフを通して読み手を物語の中に引き込むことに成功していると思います。
あらすじ
裸足の少女・シュウは履く靴によって人格が変わる。今日はピンヒールを履いて盗まれたお金を取り返す任務にむかうが…!?
期待賞＋初受賞ボーナス 宇宙人マスク社会
24P
賞金13万円
佳作10万円＋初投稿賞3万円
中村力斗先生講評
ダジャレに始まりダジャレに終わる、短編らしい気持ちの良い構成が好きでした。構成と世界観は良かったですが、主人公のキャラクター・個性、読者に好きだと思ってもらえるポイントを意識するとより良い作品が描けるかなと思います。
野澤ゆき子先生講評
宇宙人が外見に反してドジっ子な所が魅力的で可愛らしかったです。個人的にキャラクターの外見とドジさのギャップさをもっと見たかったなと感じました。ストーリー前半の紙袋をかぶるシーンや自転車に引かれるシーンの様に後半部分(強盗と戦うシーンあたり)にもドジ可愛い所のシーンを追加してもよかったのかなと個人的に思います。作画に関しては漫画素材(ビルなど)が綺麗すぎて良くない意味で存在感があったので、加筆や仕上をする等、自分の作画に馴染ませる様なひと手間を入れてみるのも良いと思います。
編集部講評
コロナ禍における「マスク」という思い込みをうまく利用した発想と、紙袋で戦うユーモアが良かったです。画面を意図的に動かすことでメリハリのある画面構成が好印象でした。
あらすじ
「マスクを忘れていた」地球に潜入中の宇宙人は電車に乗って気付くのだった。地球人に擬態するための変装用マスクを取りに帰るのだが…!?
期待賞＋初受賞ボーナス シークレット
63P
賞金13万円
佳作10万円＋初投稿賞3万円
中村力斗先生講評
絵の描き込みが多く、丁寧で魅力的でした。能力者モノかと思いますので、能力の鮮やかな使い方・見せ方などにもう少し意外性・独創性が欲しかった印象です。また、ページ数が多いほど読者の求める面白さ・満足感のハードルは上がってしまいますので、読み切りであればもう少しキャラか展開を絞るなどしてもよりシンプルで読みやすい作品が描けるかなと思いました。
野澤ゆき子先生講評
背景や小物、仕上等しっかりこなせています。読みやすくなるよう画面の工夫を感じます。女の子キャラに対するこだわり(特にビジュアル面で)を感じる分、主人公とサブ主人公に対するこだわりが少し薄い印象でしたので女の子と同じレベルでこだわりを注いでみてはどうでしょうか。読んでいて物語中盤あたりに中だるみを感じてしまったので、キャラクターの魅力やコマの見せ所など終盤以外にももっと作ってほしい印象でした。
編集部講評
原稿が細かく丁寧で好印象です。決め絵の表情もよかったです。画力についてはYJに掲載されていても違和感がないレベルです。話の作りもメジャー感があって将来が楽しみです。
あらすじ
十嶋一颯は生まれながらにして他人の心の声が聞こえてしまう超能力持ち。人に気味悪がられて過ごす日々を送る彼が居場所を求めて…!?
審査員総評
[君のことが大大大大大好きな100人の彼女]の中村力斗先生
それぞれの作品に個性があり、面白かったです。また、「読み切り向き」か「連載向き」かがハッキリと分かれている作品が多かったと感じましたが、読みやすく、また賞をとりやすいのは断然「読み切り向き」かと思いますので、読み切り向きの作品を描くことを意識してみるといいかなと思いました。
[君のことが大大大大大好きな100人の彼女]の野澤ゆき子先生
個々に良い所があって将来どんな作家さんになるのか楽しみな作品ばかりでしたが、荒い部分も沢山あるので、今回出来なかったことを次の作品作りに生かして、どんどん作品を生み出してください。投稿時代は漫画を作った分だけ上手くなると思います。大変だと思いますが自分を信じて描いていってください！皆さんの今後のご活躍応援しております！
YJ編集部
準大賞が3本同時選出ととてもハイレベルな回だったと思います。受賞した作品はどれも前提として、読者に易しく、読みやすく作られていたと思います。ネームの段階で、編集者に見せられる環境があるなら編集者に、なければ知人や友人など第三者に見てもらうことも重要なことだと思います。
中村力斗先生講評
ダジャレからの設定とタイトルに始まり、しかしその言葉遊びだけでは終わらせないしっかりとした構成力・アイデア・キャラクターが魅力的でした。そしてオチの演出も見事です。また、いきいきとしたキャラクターの表情や感情表現も素敵でした