準大賞+月間ベスト+初受賞ボーナス 「ヤンジャン漫画TV」にてボイスコミック化決定! Will be
50P
賞金63万円
準大賞50万円+月間ベスト10万円+初受賞ボーナス3万円
編集部講評
画面・内容ともに完成度の高い作品だと感じました。ややダイジェスト感ありますが、唯一の大嘘が破綻なく描けています。ただ、言語能力、不死や変身、攻撃能力など、全能性にあまり根拠がない部分が作品の輪郭をぼやけさせてしまっています。所々挟まるコメディのテンション感もセンスがあり、かわいらしくはありつつ、全体の緊迫感を損ないかねない印象を抱きました。全体の練度は非常に高いので、バランス感覚を養っていってほしいと思います。
あらすじ
“イモータル・ウィル”(不死身のウィル)として名を馳せる凄腕の軍人。語られる彼の過去、そしてその秘密。
準大賞+審査員特別賞+初受賞ボーナス 禁煙
32P
賞金63万円
準大賞50万円+審査員特別賞10万円+初受賞ボーナス3万円
フォビドゥン澁川先生講評
すごい。
編集部講評
練度の高い表現力で読ませる力がありますね。アカデミックな画力の背景を感じさせます。モノローグやコマのレイアウトなど、視線誘導の未熟さなど発展途上な部分は多々ありつつも、それらも単に技術を知らないだけという感じで、体得の早さを予感させる確かな土壌も垣間見えます。内容自体もそこまでヒキのあるテーマではないとは思うのですが、それらを踏まえた上で「どう表現するか」という狙いを感じました。現段階の完成度以上に今後が楽しみな才能だと思います。
あらすじ
「死にたくない!」弾丸が脳天を撃ち抜くその刹那、男の脳内を走馬灯が駆け巡る。彼の過去とは一体。
佳作+初受賞ボーナス 絶対的存在
87P
賞金33万円
佳作30万円+初受賞ボーナス3万円
フォビドゥン澁川先生講評
作品世界におけるルールの説明が非常に上手いと思いました。面白さについては文句のつけようがないのですが、全体的に著名な漫画家先生の作風に似すぎているのは、読む人にとってはノイズに感じるかもしれません。
編集部講評
ページ数の割に読みやすく、装置としての神の描き方が面白かったです。力業で押し切った部分が多々あれど、世界観の打ち出しが明確で分かりやすく、また引き込まれる構成力をお持ちでした。ただ、既存作の影響を強く感じるので、“ぽい”ものが描きたいのか、その描写能力で描きたいものがあるのか、見極めが肝要かと思われます。
あらすじ
四年前、突如として現れた「神」によって善悪が裁かれる世界。それを逃れた者、そしてそれを憎む者も…。
佳作 かわいいひと
44P
賞金30万円
佳作30万円
フォビドゥン澁川先生講評
分かりやすくテンポ良く、漫画としての構成の上手さを感じました。キャラクターにも愛嬌があって、読んでいてストレスが無かったです。少し絵が雑に感じる部分が「作画時間が足りなかったのかな?」と気が散る要素になってしまっているのが惜しいです。
編集部講評
瑞々しい感性で描かれた青春劇、とても素敵な空気感を持った作品だと思います。ただ、傍観者性が強いというか、どの関係に対してどういう感情を読者に期待しているのか、という想定がフワッとしてしまったようにも思えます。「この関係性をこういう風に可愛いと思ってもらいたい」という狙いがもう少し定まると作品全体の土台が整いそうです。
あらすじ
南くんは絶対にマスクを外さない。隠す訳も隠された顔も誰も知らない。でも、友達の春菜は彼が気になるみたい。
期待賞 アイドルのウラノカヲ
50P
賞金13万円
期待賞10万円+初受賞ボーナス3万円
フォビドゥン澁川先生講評
何かこのアイドル、やたらとガタイが良いな…という違和感が解消された瞬間が気持ちよかったです。そこに辿り着くまで面白くなるのか不安を抱えながら読んでしまっていたので、つかみの部分で一工夫欲しくなります。キャラのリアクションに2000年代の風を感じたので、その部分のアップデートも必要かと思います。
編集部講評
良い意味で荒唐無稽さを使えているように見えました。漫画制作自体もある程度こなれているようにも感じますが、その反面、セリフの冗長さや表現手段の妙な古さ、展開のモタつきなど、スムーズに描けてしまう一方で全体を手癖で進めているようにも。表現に意図を持って、というと抽象的ですが、絵単位、コマ単位、展開単位…と、それぞれが作品の中でどんな役割を担っているかを考えてほしいと思います
あらすじ
1万年に1度のアイドルと謳われる[麗乃花緒]。だが、彼女の人気に比例し消えていくライバル。その裏には一体何が。
受賞まであと一歩!! 最終候補 デビルエンジン
81P
審査員総評
[スナックバス江]のフォビドゥン澁川先生
審査員という立場で、真剣に拝読させて頂きました。
どの作品も読み進めれば良さを見つける事が出来ましたが、審査員でなければ途中で読むのを止めていたであろう作品もありました。まず読者に興味を持ってもらう事自体が難しいので、1ページでも目に触れるチャンスさえあれば逃さず引きずり込んでやるぞという意識が大事だと思います。
YJ編集部
夏休みの期間でもあるので学生層の投稿が多いのと、ボリュームの大きい作品が多かった印象です。時間をかける=ページ数ではないという点、そしていたずらにページ数が増えればその分読者の心理的ハードルが上がる点。表現したい内容・テーマに合った手段を選べているかという点に一旦立ち帰ってみてほしいと思います。 非常にバリエーション豊かで、若い才能の集まる賞でした。次回も意欲的な作品をお待ちしております!
フォビドゥン澁川先生講評
絵は丁寧で読みやすかったのですが、ウィルソンの美味しいところはもっと描けた様に思えます。能力の見せ場だけでなく違う種の生き物としての内面の見せ場があれば、ウィルソンにとってウィリアムがどう「たいせつな人」であったのかより良く伝わったのではないでしょうか。