第17回 週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞 結果発表

佳作+月間ベスト賞+初投稿賞 「ヤンジャン漫画TV」にてボイスコミック化決定! 蛇はキッスで鷲を狩る

40P

佳作煙(23)宮城県

賞金43万円

佳作30万円+月間ベスト賞10万円+初投稿賞3万円

原泰久先生講評

まだ荒削りですが、絵に魅力を感じます。セリフ、言い回しも個性的で面白いので、今後もたくさん描いて伸びていってほしいです。

編集部講評

設定の理由付けなど細部には描写不足な点もありますが、発想やセリフの言葉選びにセンスを感じました。深みや意外性のあるキャラクターも描けており、読切としてもまとまっていて素晴らしいです。面白さを漏れなく伝えるために沢山描いて画力、表現力を高めていって欲しいです。

あらすじ

ある日、舌からヘビ毒が分泌されるようになってしまったアヤネ。このままじゃ大好きなワシアシ君とキスができないと落ち込むが…。

佳作+初投稿賞 毒を喰らわば。

34P

塩士標 愛知県

賞金33万円

佳作30万円+初投稿賞3万円

原泰久先生講評

若くして34ページを描き切ったことがすごいです。高く評価してあげたいポイントですね。それぞれのシーンは良かったですが、最後までスタイリッシュな展開で、物語の幅としてはやや尻すぼみな点が残念でした。

編集部講評

愛⇔憎のグラデーションを表現できており素晴らしいです。強いワードも使えて、共感度がある中で作家性も感じるので引き出しをどんどん増やしていって欲しいです。女性キャラの骨格がゴツかったり、表情がかたいので、そこを改善すると感情表現が巧みになると思います。次回作も楽しみにしています。

あらすじ

誰からも愛されるあまねを唯一憎む主人公の笹反。しかしこの憎しみの裏側には誰よりも深い感情が…。

期待賞+審査員特別賞+初投稿賞 卒業まで

8P

仁平こころ(21)東京都

賞金23万円

期待賞10万円+審査員特別賞10万+初投稿賞3万円

原泰久先生講評

とにかく会話劇が面白かったです。初投稿ですが、ネームにセンスを感じます。今回は短いページ数でしたが、絵も上手いですし、次回作も楽しみです。

編集部講評

作画が非常に丁寧で、会話劇も面白くセンスを感じます。非日常のインパクトもあり好印象でした。一方で情報と描写不足で、読者に何を楽しんでほしいのかが中々見えてこないのがもったいなかったです。読者がストレスなく理解できることを意識して、もう少し長めの作品を読んでみたいです。

あらすじ

仲良し三人組の中で亜ヤは唯一留年の危機を迎える。高校三年生、最後の夏休みに三人の前に現れた非日常とは…!?

期待賞+初投稿賞 ぽんぽこタヌキは変幻自在

65P

江野兎季(22)兵庫県

賞金13万円

期待賞10万円+初投稿賞3万円

原泰久先生講評

好きなことを最後まで描き切っていて好感が持てます。初投稿で65ページを描き抜いたことは評価ポイントですが、もう少しテンポを上げて短いページ数でまとめる工夫をしても良かったかなと思います。

編集部講評

65Pという長さの作品を最後まで作画を丁寧に描き切っていることが素晴らしいです。見せゴマや気持ちいい山場は作れていますが、主人公がタヌキになってしまうなど使い切れていない要素も多く感じました。要素の取捨選択を行い、最後まで飽きさせずに読んでもらえる工夫が必要です。

あらすじ

神社の神様の力で“タヌキ”になってしまった無次郎。幼馴染の洋子の傷を治すためにとった行動とは…。

期待賞 シちゃった。

18P

ぼんち。(26)愛知県

賞金10万円

期待賞10万円

原泰久先生講評

オチに笑いました。絵もネームもかわいい。ここから、この作家のキャラだと分かるような自分の特徴を出していけると良いと思います。

編集部講評

感情の行き来を余すところなく描いており、共感度が高く読むことができました。情報も整理されていて読みやすかったです。オチにもうひとつアイデアがあるとより良い読後感が生まれると思います。読者に何を読ませたいのかをもう少し意識できると次のステップが見えてくるでしょう。

あらすじ

学生時代の仲間との飲み会で終電を逃したゆりあ。幼馴染の樹の家に泊まることになり…。

審査員総評

[キングダム]の原泰久先生

初投稿の方が5作中4作と初々しい回。どの作品も甲乙つけ難く、横一線でした。絵も構成もまだ荒けずりな分、これから描けば描くほどどんどんうまくなると思いますので、頑張ってください。
審査員特別賞の『卒業まで』は、8ページながらも会話劇のセンスが光っていて惹きつけられました。次はもう少しページ数の多いものを読んでみたいと思います。

YJ編集部

強みと同時に課題も見える新人さんらしい回でした。言語センスやアイデアなどの長所がある人にこそ初見の良印象に繋がる画力の向上を目指して欲しいです。
次回作が楽しみな作家さんばかりでした。

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