佳作+月間ベスト+審査員特別賞+初受賞ボーナス 「ヤンジャン漫画TV」にてボイスコミック化決定! 愛をこめて、夏
51P
賞金53万円
佳作30万円+月間ベスト賞10万円+審査員特別賞10万円+初受賞ボーナス3万円
編集部講評
冒頭の掴みや題材に対する切り口の新鮮さなど、読者の興味を惹こうとする工夫が随所に見られた点が良かったです。構図もインパクトがあり印象に残りました。ただ、先生の絵に惹かれる理由が分かりづらかったので、そこを明確にできるとさらに良いと思います。
あらすじ
小学5年生のユウトは絵画教室に通い、しげを先生の絵に強く惹かれている。そんな中、先生が急死。先生の絵が処分されないよう動くユウトだが――。
佳作+初受賞ボーナス 魔法使いの杖職人
50P
賞金33万円
佳作30万円+初受賞ボーナス3万円
峰浪りょう先生講評
絵は上手いのですが、全体的に線が細かすぎるのと、書き込みが多すぎるせいでキャラが埋没しているのが気になりました。せっかく可愛いのにもったいないです。全体としては高い水準の作品を描かれていると思いました。一定のファンが付く作家になれると思います。次回作も頑張ってください!
編集部講評
描きこみの量、物語内容ともにレベルの高さを感じました。ただ、杖作り、戦争、銃など要素が多く複雑なので、描く要素を絞った方が読者に伝わる物語になったと思います。ご自身の長所を生かしつつ、メリハリをつけた描写を意識すると良いと思います。
あらすじ
ピコは魔法使い用の杖を作る杖職人。ただ、彼女は偉大な杖職人だった祖父に追いつけずにいた。そんな彼女の下に、名高い魔法使いであるオルトが依頼に来て――。
佳作 くらえゆううつめ!
34P
賞金30万円
佳作30万円
峰浪りょう先生講評
キャラの表情の付け方がうまい。少女の気を抜くと飛んでいきそうな浮遊感、母のずしりとした重力を感じる重さ、母もかつては月へ行ったのか、そして少女もいずれ持って帰って来た石のように重い、母のようになるのか…。ドラマがきちんとありました。
編集部講評
浮遊感の演出が構図含めダイナミックで素晴らしかったです。また、セリフのテンポ感も良く、楽しく読み進めることができました。ただ、状況や登場人物の心理変化がまだ説明不足なので、より読者に伝わる描写を心がけて頂きたいです。
あらすじ
17歳のヘディーはナンパしてきた男とともに母から逃れて家出をする。しかし、母の存在は重くのしかかり続けて――。
佳作 ベストショット
32P
賞金30万円
佳作30万円
峰浪りょう先生講評
主人公の独りよがりの殻を友人たちが破ってくれる。という話はよいのですが、そのためだけに友人たちが用意されているように感じられ、皮肉にも物語が全体的に独りよがりになってしまっているように感じました。ですが作品から作者の純粋な良心のようなものは伝わりましたので、次回もそこは見失ず良いものを見せていただきたいです。
編集部講評
コマ割り、物語展開ともに読みやすさを感じました。また、主人公の価値観が変わるカタルシスもありました。主人公にとっての「完璧」の定義がまだ曖昧に感じたため、細部の解像度をあげるとさらに説得力がでると思います。
あらすじ
高校生のタカは、「完璧であること」を最大の価値と考えている。そんな彼が同級生とともに撮影ツアーをすることとなり――。
期待賞+初受賞ボーナス サイエンス・チュウの研究日誌
16P
賞金13万円
期待賞10万円+初受賞ボーナス3万円
峰浪りょう先生講評
絵は可愛らしく魅力的です。ただ、可愛い絵が続いているだけで物語がありませんでした。主人公にもヒロインにもキャラクターが無く、物語を締めるために敵が現れそれを倒すことでいったん幕引きとはなってますが、作者が何を見せたくてこの作品を描いたのかが分かりませんでした。
編集部講評
絵の巧みさが際立っていました。ただ、物語は設定段階で終わっており消化不良の印象でした。読者に何を伝えたい作品なのかを明確にして描くと良いと思います。
あらすじ
中学生のすするは、科学を支えとして生活している。そんな彼は話すネズミを連れ帰り、共に生活することにして――。
期待賞+初受賞ボーナス グレートハート
100P
賞金13万円
期待賞10万円+初受賞ボーナス3万円
峰浪りょう先生講評
100ページを描いたことはすごいと思います。 ただ、子供の頃からの好きをひたすら詰め込みましたという感じが延々と続いていて、もう少し読み手を意識して欲しいです。好きを失わず、人を感動させるサービス精神を磨いてください。
編集部講評
100ページを描き切る熱量に驚きました。ただ、主観的に話が進むため物語に入っていくのが困難でした。段階的に状況を説明したり、引きの絵を増やす等読者を意識した作品作りを心掛けてください。
あらすじ
繫栄する大ローマ公国はさらなる勢力拡大に向けて、人体改造を開始。その被験体とされたユウシャ、三島ら一行は、反逆を試み――。
期待賞+初受賞ボーナス そして灰になる
29P
賞金13万円
期待賞10万円+初受賞ボーナス3万円
峰浪りょう先生講評
丁寧に作られているとは感じられました。ただ、こういう人外が無垢な人間の少女を育て…の感動話はもう何度も読んだことがあり、またかという印象でした。もっとたくさんの色んな作品を読んでください。絵ももっと描いてください。
編集部講評
細かい台詞回しにセンスを感じました。ただ、“バク”という設定が曖昧だったため、物語に入っていきづらかったです。“バク”という種族の苦しみや価値観をより丁寧に描写するよう意識してください。
あらすじ
人間の魂を食す化物“バク”。そんなバクはある日、天涯孤独の少女エマと出会い、彼女と共に生活をすることとなり――。
審査員総評
[少年のアビス]の 峰浪りょう先生
“楽しく描く”が一番最初にあるのは当然です。その先に、自分の作品を商売としていくことを意識してください。
ちょっと絵がうまい、ちょっと物語が書けるくらいではすぐに埋没していってしまいます。個性、変態性、自分にしか出せない味わい…そういうものを巧みに炙り出し、作品に憑依させていってください。
YJ編集部
バラエティーに富んだ回でした。ただ、肝心な心理描写が不足していたり、関係性が分からなかったりする話が多い印象でした。
読者の心を動かす丁寧なドラマ作りを意識してもらえるとさらに良くなると思います。
峰浪りょう先生講評
今回で一番、続きが気になる作品でした。無名のヘタウマ画家の死、たった一人のファンになった少年が、誰も関心を持たない“ゴミ”となって消えゆく運命の残された絵をどうするか…という着想がとても良いです。フックのある冒頭、次のページを見たくなる巧みな誘導が続き、台詞もうまく、ワクワクしながら最後まで読むことが出来ました。次回作も期待しております。