第38回 週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞 結果発表

準大賞+月間ベスト賞+審査員特別賞+初投稿賞 本誌読切掲載権&研究生契約権獲得!
「ヤンジャン漫画TV」にてボイスコミック化決定!
ケン

28P

おおさわたくみ(30)北海道

賞金73万円

準大賞50万円+月間ベスト賞10万円+審査員特別賞10万円+初投稿賞3万円

濃密な画面と緩急の効いた掛け合い。一瞬の間すら繊細に切り取る、緊迫のバトルシーン。

中村先生講評:

なにもかもが素晴らしい作品でした。
主人公とケンが仲良くなっていくまでの描写が非常に丁寧かつ心に伝わってくる描き方で、だからこそ10Pからの主人公とケンの感情に思いきり感情移入して読め、また高次元の存在が「ケンちゃん」呼びでそのモチベーションがめちゃくちゃ人間くさいなどのギャグも面白かったです(笑)。
各シーンにおける画風の緩急の付け方もバキバキに効いていて素晴らしかったです。ギャグ→アクションが相乗的にかっこよく見えるのはもちろんのこと、ラストページでありえないほど脱力して、でもだからこそ激しく「見たかった平和な光景を見れている」という感情を揺さぶられてシビれました。
とにかく笑いもドラマもアクションも全てひっくるめて天才的なセンスを持っている方(かた)かと思いましたので、余計な何にも染まらずあなたのままのセンスを磨いて爆発させ、早いとこプロデビューして欲しいです。
唯一気になった点を挙げるとすれば宇宙関係の世界観が少々唐突に途中から出てきたように感じた(そこで初めて気づいた)ので、最序盤でそういう世界観であるという明確な背景などの描写を入れておくか、もしくは高次元の存在と合わせて「2つのフィクションの混在」となってしまっているので世界観自体はリアルな時代劇モノにしてもより多くの読者が受け入れやすいかなと思いましたが、それらもひっくるめてセンスかと思いますので今のままでもいいかなとも思います。

野澤先生講評:

ポップな犬と、人物の劇画調の描写がストーリーにマッチしていてとても良かったです。
絵だけでも十分に面白く読めるほどで、画力のパワーを強く感じました。
ただ、一部の背景が白すぎることで、せっかくの迫力ある絵がやや惜しく感じられるページもありました。
好みもあるかと思いますが、一例として、26・27ページの静けさを生かすために、22・23ページでは人物の雰囲気に合わせたおどろおどろしさのあるスピード線を背景に入れ、24・25ページではスピード線や背景を入れて画面を埋め、そして26・27ページで背景を現在のようにあえて抜く、といった形で絵の密度をコントロールすることで、さらに迫力が増すのではないかと思いました。
ページをめくるときの見え方も意識した迫力づくりを試してみても良いかと思います。すでに絵づくりができている方なので、きっとすぐに活かせるはずです。

編集部講評:

冒頭から、背景・服のシワ・髪の毛に至るまで丁寧に描き込まれた画面に圧倒されました。一方、直後の犬との出会いのシーンでは描き込みを抑えることで空気感が和らぎ、続くギャグパートがいっそう際立つ画面になっています。アクションシーンでは流れを追いやすい構図が徹底されており、敵が刀を振り上げる初動などを逃さず押さえたことで、一連の動きが理解しやすくなっている点も高評価に繋がりました。
内容面では、犬と主人公の関係性がテンポよく変化していく場面が特に魅力的でした。犬は喋らず、主人公のセリフも最小限のダイジェスト形式ながら、呼び方の変化や食事を分け合う描写が積み重なり、距離の縮まりが自然に伝わってきます。
高い画力を生かして、絵だけで十分に感情や状況を表現できており、漫画ならではの魅力が詰まった準大賞にふさわしい作品でした。

佳作+初投稿賞 憂世の隙を明く

57P

じゅん(18)千葉県

賞金33万円

佳作33万円+初投稿賞3万円

華やかな世界の裏側を、細やかな表情演技で描き上げた一作。

中村先生講評:

画力も描く世界観も10代とは思えない作品で魅力的でした。
セリフで説明しすぎず絵で語る作風も非常に読みやすかったです。
ただ主人公が「女性を演じている男性」であることの説得力は作品の根幹に関わる部分なので、もう少しお母さんが「なぜ女として生きることを命じたのか」の描写は丁寧でも、親切だったかなと思いました。
主人公・ヒロインの2人に丁寧に感情移入させしっかりと2人の幸せを応援できる作りになっているのはとても魅力的だったのですが、それに対しての死亡エンドだったのが少々残念で、もちろんバッドエンドだからこその余韻や美しさも感じられるのですが、例えばそれを描きつつも「ラストは水中でほほえみ合いながら死にゆく2人」などでも2人が救われて見え、より多くの読者を満足させられる作りにできたかなとも思いました。
ただ本当に10代の実力ではないと思うので、どんどん描き重ねていけばプロデビューは遠くないように思います。

野澤先生講評:

とにかくメインキャラの顔の作画がとても良かったです。どの角度から見ても美しく描けており、大きな強みだと感じました。 
男の子でありながら花魁の世界に入ったやえについても、男の子らしさを残しつつ可愛らしく描かれていて、性癖を感じられる好印象のデザインでした。 
ただ、顔の描写が良かった分、衣類や小物の描写の粗さが目立ってしまっていたのが勿体なく感じました。 
せっかく花魁という華やかな世界観を描くので、衣装や小物にもこだわりを持たせても良かったのではないかと思います。 
今回の原稿の世界観にも合うアナログ感のある画面づくりとして、着物の柄や小物の描写に、下書き段階で3D素材や画像素材を貼り付け、その上から手でなぞって描き込むといったひと手間を加えるのも良かったかもしれません。 
漫画の面白さに直接関わらない部分ではありますが、細かいところにも気を配って描くことで反応してくれる読者もいるため、作品のプラスになると思います。

編集部講評:

花魁という題材の華やかさだけでなく、その裏にある哀しみにも目を向ける視点から、作者の表現の幅広さが感じられました。
この作品は序盤の要素を後半で回収し、ドラマへと繋げられています。序盤で「主人公は嘘めいた笑みを見抜ける」という要素を提示し、後半でヒロインの笑顔から不穏な変化を察知する伏線として機能、46Pで主人公の行動のスイッチとなる構成が見事でした。
内容の根幹となるキャラクターたちの笑顔の描写では、目元や口元の固さの違いで繊細な感情が伝わってくるなど、表情の描き分けも丁寧です。
一方で情報量の多さゆえにP数が増えていたため、次作では情報の取捨選択を行い、テーマをひとつに絞った作品も読んでみたいと感じました。

佳作+初投稿賞 おもいあいノ石人間

36P

いちかわロク(17)広島県

賞金33万円

佳作30万円+初投稿賞3万円

恐ろしさを持つ主人公の内面へ読者を同調させる独創的な画面構成力。

中村先生講評:

主人公の心情描写の演出が丁寧かつ鋭くて、また心の成長も魅力的に描かれていて素敵でした。
12Pのデフォルメ顔もめちゃくちゃかわいいです。
24Pのノンコの純粋無垢さを感じさせる、演出の効いた描写も素晴らしいです。
ただ、主人公の心の成長を描いた28~30Pの王道などんでん返しに対しての31P~のどんでん返しにつきましては、完全なアクシデントであることも含め「どんでん返しをするためのどんでん返し」になってしまっている印象が強かったです。
このどんでん返しで読者を驚かせるだけではなくプラスで面白さ・楽しさも感じさせるためには、主人公が「企みを持っていた」だけではなくバッドエンドの罰を受けるべきであるような悪行を実際に行なっていた描写を入れたり、もしくはノンコ側に罰を受けるべき描写があったりしてもよかったかなと思いました。
ただ年齢を鑑みれば十分に描けているかとは思いますのでとにかくたくさん漫画を描くことでもろもろちゃんとカバーしていけると思います。

野澤先生講評:

元気で明るいノンコと、湿度を帯びた妖艶なトクという対照的なキャラクターデザインがとても良かったです。
ふたりの対比をキャラ単体だけでなく、画面全体の構図づくりにも反映させているため、絵だけを見ても飽きさせない工夫を感じました。
惜しいと感じた点は、トクの恐ろしさを表現する描写には雰囲気があり好印象だった一方で、ノンコの印象がトクに比べるとやや弱く見えてしまったところです。
生きた彫刻のような美しさが、現在のキャラデザでは第一印象としてやや伝わりにくかったため、トクがノンコをどのように美しいと感じているのかを、もう少し深掘りしてノンコのデザインに落とし込んでも良いのではないかと思いました。

編集部講評:

主人公が強い欲求を持っている点が良かったです。強い欲求があるからこそ自ら行動し、その行動が葛藤や障壁を生み、物語が前へ進んでいきます。今回は、「石人間を砕いて自分のものにしたい」という強い欲求が主人公の原動力となりつつ、相手は大切な友人であることで葛藤も生まれています。この主人公の“欲求と理性のぶつかり合い”が物語の推進力になっていました。
また、24Pで友人をハンマーで砕こうとする瞬間を主人公視点で描いたコマは、恐ろしい欲望に落ちていく主人公と無垢な友人の対比で、“取り返しのつかない瞬間”を生々しく伝える演出として印象に残りました。
一方で、石人間が存在する世界観の設定や、主人公が破壊衝動に至る感情の流れが掴みにくい部分があります。次作ではこれらの情報整理を行うことも意識してみてください。

期待賞+初投稿賞 ラ・プルミエール・エトワール

44P

ユーイチ(20)福岡県

賞金13万円

期待賞10万円+初投稿賞3万円

キャラクターの行動が関係性を動かす巧みな構成。

中村先生講評:

主人公の、推しに対する感情の描写がいちいちコミカルでしっかりとキャラが立っていて素敵でした。
ただ少々ページ数に対してのドラマ性や出来事の大きさが物足りなくも感じてしまう印象でしたので、連載ならともかく読み切りの場合は、例えばドラマの根幹に関わらない草刈さんとのやりとりや職業・状況周りの説明のシーンは最小限にとどめメイン2人のやりとりのみを中心に描写する形でページとセリフの削減をしてもよかったかなと思いました。
また、それぞれかっこいい印象的なシーンは多かったのですが、「かわいらしい顔(表情)の顔ドアップのシーン」などをもっと増やしてもより読者の心をつかみやすいかなと思いました。

野澤先生講評:

コマ割りや吹き出しの工夫など、題材に合わせた雰囲気づくりができていて良かったです。
40・41ページの静けさを感じさせるシーンなど、空気感を描写できる点は大きな強みだと思いました。
ただ、題材や瞳の輝きの描写が同じ掲載誌にある某作品と似ている部分もあり、読み切りを読んでいる間どうしてもその作品が頭にちらついてしまう点はネックだと感じました。
読み切りであれば好きな題材・好きな表現で描くことには何の問題もないのですが、連載になった際には、既存の作品と要素が重なることで読者に比較されてしまう危険性を考慮したほうが良いかと思います。
もちろん、既存作品と似た要素があっても差別化できる自信があるのであれば、ぜひそのまま挑戦して良いと思います。

編集部講評:

ヒロインの自信のある表情や妖艶な手の仕草も魅力的で、主人公が惹かれる理由に共感ができる導入でした。主人公が自分の意思で動くことで、状況を変えようとしており、キャラクターとして魅力的でした。ヒロインの演技で気になった点を自ら指摘するなど、受け身にならずに行動できる人として描かれており、その積極性が物語に動きを起こしています。一方で、主人公が演技面で説教できるほどの能力をもっている描写がなく、ヒロインがそんな主人公の言葉をすぐ受け入れる展開に説得力が欠けているように感じました。次作では、片方のキャラクターの行動がもう一方の選択や生き方へ影響していく流れに読者がより納得できるよう、二人の関係性を描く場面を増やした作品も拝見したいです。

期待賞+初投稿賞 血詛刻印

31P

つちやみかん(24)静岡県

賞金13万円

期待賞10万円+初投稿賞3万円

鮮烈なシーンとキャラクターのビジュアル面からの視覚的魅力。

中村先生講評:

絵がスッキリと見やすく、またグロテスクなシーンの迫力が魅力的でした。
28Pからの世界観の設定の凝り方から「描きたいもの」が読み取れて素敵でしたが、全体的に見てその「世界観の説明」が物語の全てになってしまっていたかなと思いました。
殺し屋のターゲットである一般人らしき女性が逆に殺戮をするという冒頭でのどんでん返しはよかったのですが、4~5Pの時点で女性が強者であることは透けて見えてしまっている上で、さらにそこから最後のページまでは「ただ順当に出来事が進行している」印象が少々ありました。
女性側・殺し屋側のどちらにも感情移入できる要素や描写が薄く、どちらかに勝って欲しい・幸せになって欲しいなどの感情を持てないままページをめくらせる作りになってしまっているのがもったいなかった印象で、読者に作品を読ませるための意外性や印象的なシーンを作る意識などは足りているかと思いますので、今度は読者に「応援されるキャラ・好かれるキャラ」を描くことを意識してみても、漫画製作者として1ランク上にあがれるかなと思いました。

野澤先生講評:

女の子から幅広い年齢のおじさんまで書き分けができ、頭部が粉々になるシーンなど“気持ち悪さ”をしっかり感じさせる画面づくりもできており、青年誌に求められる力を持っている方だという印象を受けました。
ただ、この路線で連載を目指していく場合、今後は「魅力的な主人公」が必要になってくると思います。今回の読み切りでは、その点を判断しづらいと感じました。今回登場した女の子と同年代くらいの男の子を、どのように描くのかをぜひ見てみたいと思います。

編集部講評:

高い画力が伝わる作品でした。アクションシーンではキャラクターの動きだけではなく、多彩な描き文字で迫力を増幅し、グロいシーンも飛び散る血液が細部まで丁寧に描かれています。
「殺し屋が来て返り討ち」という同じ展開を繰り返しながらも、殺し屋のビジュアルや行動に変化があり、毎回違う面白さが生まれていました。読み進める楽しさに繋がっています。
一方でキャラクターの内面描写が薄く、物語が「起・承」で止まっている印象も受けました。誰視点の物語かを明確にし、主人公の内面に踏み込むことで、登場キャラクター同士の掛け合いをさらに楽しんでもらえるようになると思います。

期待賞+初投稿賞 タイムマシンとアイドルと犬とバカ

16P

シッケ(15)京都府

賞金13万円

期待賞10万円+初投稿賞3万円

掛け合いの楽しさからキャラクターの魅力が際立つ作品。

中村先生講評:

まず絵がとってもかわいく魅力的で見やすく、感情表現などの演出力もあって素敵でした。
キャラもしっかり立っていて、ギャグをたくさん描くサービス精神も素晴らしいです。
ページ数に対して少々内容を盛り込みすぎだったり、それによってキャラの言動に対する説明不足感や感情の変化が唐突に感じるなどの読みづらさはありますが、年齢を鑑みれば十分に漫画を描けているかたかと思います。
とにかく描けば描くほど見える視点などが増え読みやすさなどは自然に身につくかと思いますので、ひたすら時間の許す限り漫画を描きまくればいつかは確実にプロデビューできる才能を持っているように思います。
オチに関しまして、ハッピーエンドとしたいのかアンハッピーエンドとしたいのかが不明瞭な印象でしたので、「喜ぶor引いて失望する」などの主人公側のリアクションをハッキリさせてもスッキリとオチたかなと思いました。
また細かい点ですがありきたりではない人名にはルビを振ったほうがいいかなと思ったのと、曲の歌詞がまぬけでかわいくて好きでした(笑)。

野澤先生講評:

年齢に対して人物の作画がとても達者で、必要最低限の人物配置や背景・トーン量で画面を成立させるバランス感覚があり、器用な印象を受けました。
ただ、胸から上のアップの構図が多く、全身を描く場合もデフォルメ寄りの表現が多いため、やや表現パターンが少なく感じられました。とはいえ年齢的にもまだまだ伸びしろがあり、さまざまな人物の角度・サイズ、背景表現などを研究することで、さらに力がついていくと思います。
すでに基礎画力が高い分、次の段階に成長するには少し苦労するかもしれませんが、「描き込みすぎてしまった」という経験を一度してみるのも良いかもしれません。少ない情報で画面を成立させるバランス力は、連載時に大いに役立つはずなので、ぜひプラスに捉えていただければと思います。

編集部講評:

短いページ数ながら起承転結がしっかり成立しており、登場キャラクターが2人だけで、ボケとツッコミを分担して軽快な掛け合いを作れていたことでテンポよく読むことができました。4ページの登場シーンや9・13ページのヒロインの絵がとても可愛らしかったです。瞳の中や細かい髪の毛まで描き込まれており、エフェクトも多めで作者の熱量が伝わってきて好印象でした。一方で大量のセリフやモノローグなど、文字数が多く読みづらく感じました。また、主人公の欲求に読者もついていける導入づくりを意識すると、さらに多くの読者が楽しめる作品になると思います。

審査員総評

[君のことが大大大大大好きな100人の彼女]の 中村力斗先生(原作)

皆様お疲れ様でした。どちらの作品にも輝く点があり今回も楽しく審査をさせていただけました。ありがとうございます。
今回特にバッドエンドの作品が多かった印象なのですが、新人賞の作品でバッドエンドはかなり「あるある」な印象で、今後新人賞に作品を応募しようと考えている方々も含めまして、「バッドエンドを描きたい!」という思いがあるのであれば絶対に描くべきだと思うのですが、「目を引くため・奇をてらうため」にバッドエンドを描こうと思っている方にはあまりオススメはしません。「あるある」な印象なので驚きはせず、またバッドエンドで楽しませることはハッピーエンドで楽しませることよりも難易度は高いです。
まあ僕も新人賞に作品を応募していた頃はバッドエンドもかなり描いていたので偉そうなことは言えませんが。

[君のことが大大大大大好きな100人の彼女]の 野澤ゆき子先生(作画)

今回も主に作画を中心に原稿を読ませていただきました。どの作品も、読み手に伝わる絵づくりや雰囲気づくりの力が一通りそろっており、皆さん作画面でしっかり力を持っている方々だと感じました。
そのうえで、さらに魅力的な原稿にしていくためには、「今回できなかったことをできるようにする」「これまで気づけなかったことに気づけるようになる」ことが重要だと思います。これは難しく大変なことではありますが、連載をしてもずっと続く課題でもあります。
ぜひ一緒に切磋琢磨していきましょう。私も頑張ろうと思います。

YJ編集部

目元まで丁寧に描き込まれた可愛らしい表情や、アングルにこだわった多彩なアクション、ホラー的演出など、絵的なエンタメ性をしっかり意識した作品が多く、読者にとっての楽しさにつながっていました。一方で、情報量や文字量の多さ、吹き出しの配置、感情の流れの納得感といった“読みやすさ”の部分がやや弱く感じられました。少しの工夫で改善できる部分も多いため、できるところから意識してみてほしいです。
漫画制作では、まず“描き切って人に見せる”ことが何よりの力になります。作品を完成させ、他者から感想を受け取ることで、自分では気づけない課題や強みがはっきり見えてきます。ぜひ一つの作品を描き上げ、外に出す経験を積み重ねていってほしいです。
受賞者のみなさんは編集のフィードバックを活かしつつ、次作の創作に取り組んでいただければと思います。

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