北の大地で巡り会った杉元、アシパ、そして白石。固い絆で結ばれた彼らの戦いは、さらに熾烈を極めていく。
三人は奇妙な縁で旅路を同じくしたロシアの狙撃手・ヴァシリ、そして王の座を目指す無頼漢・海賊房太郎と共に札幌へたどり着き、囚人が潜む麦酒工場の決戦に挑む。
蝦夷共和国建国のため金塊を追う、新撰組鬼の副長・土方歳三に率いられた者たち。
札幌で刺青囚人を探す中、偶然にも杉元たちと再会した彼らは、最大勢力の一角・第七師団に対抗するため手を組むこととなる。
軍事政権樹立をもくろみ金塊を探す、鶴見中尉指揮下の反逆部隊。
宇佐美と菊田の捜査で得た、怪事件の犯人の情報から札幌へ向かうが、これにより奇しくも同じとき、同じ場所に、杉元一行・土方一派・第七師団が結集する事態となる。
樺太にて杉元たちと別れた谷垣は、インカマッと彼女に宿った子のそばにいるため、第七師団と決別する道を選ぶ。
インカマッとの再会、家永の犠牲、月島との激突……戦いの果て、ついに彼は新たな命の誕生を見届けた。
熱きマタギは小樽から旅立つ。愛する妻、そして娘と共に。
打倒帝政ロシアの野望を胸に、パルチザンを率いて戦っていたソフィア。
樺太は亜港監獄に収監されていた彼女は、ついに解き放たれた……かけがえなき友の命を代償にして。
再び動き出した女傑はキロランケの仇を討ち、金塊を手に入れるために北海道へと渡る。
土方一派・第七師団の板挟みとなり、二重スパイとして土方のもとに潜入している有古。
一方、菊田特務曹長は自らが「中央」の密命を帯びたスパイであることを有古に明かし、自分の仲間になるよう勧誘する……
思惑を隠し戦う二人のスパイは、札幌で一体何を見出すのか。
第七師団の兵士として、土方一派の用心棒として、キロランケたちの旅の同行者として……
目的を明かさず様々な勢力を渡り歩く造反のスナイパー・尾形。
土方が杉元と手を組んだことで再び一派を離れた孤高の狙撃手は、一人札幌麦酒工場の戦いに潜入する。