ゴールデンカムイ舞台裏:タシロ
2巻第10話をはじめ、よく登場するタシロ(山刀)。アシ(リ)パやキロランケが使うタシロの原型は、平取町立ニ風谷アイヌ文化博物館さまに展示されています。美しい彫り細工は一見の価値アリ!
ゴールデンカムイ舞台裏:キサラリ
アイヌが村の子供たちを驚かせるために用いるキサラリ。『耳長お化け』の意味を持つそうです。
一番上手に驚かせるのは誰なのでしょう? 2巻、第14話をぜひご覧くださいませ。
ゴールデンカムイ舞台裏:春の花
7巻第64話。杉元一行が訪れた森に広がる、ロウソクの炎のような形の花。
皆様、何の花かわかりますか?
北海道では5月前後に咲く、ミズバショウです。
雪解けとともに咲く花なんですよ。
ゴールデンカムイ舞台裏:イカヨ(プ)
アシ(リ)パさん愛用のイカヨ(プ)。
御用達の毒矢も安全に収納できる頑丈な作りの矢筒です。
タシロ(山刀)と同じく、原型は平取町立二風谷アイヌ文化博物館さまにてご覧になれます。
ゴールデンカムイ舞台裏:ゴマフアザラシ
野田先生撮影の、おたる水族館さまのゴマフアザラシ。
黒い斑点模様が特徴ですが、生まれてすぐの頃は真っ白なふかふかの毛で覆われています。
ゴールデンカムイ舞台裏:鰊御殿
先生撮影による、鰊御殿の外観と内観の写真です。
杉元と辺見ちゃんが逃亡した鰊御殿は、小樽市総合博物館さまの近くにある鰊御殿をベースにしています。
ゴールデンカムイ舞台裏:インカ(ラ)マッのニンカリ
インカ(ラ)マッが両耳につけている飾りのベースとなっているニンカリ(耳飾り)です。
重要有形民俗文化財に指定された、鮮やかな色を発する姿は、平取町立二風谷アイヌ文化博物館さまにてご覧になれます!
ゴールデンカムイ舞台裏:札幌ビール
牛山がアシ(リ)パに男の選び方を伝授する、コミックス6巻·第52話にて登場の「札幌ビール」。
この当時のラベルは、サッポロビールさまからご提供いただきました。
ゴールデンカムイ舞台裏:毒矢
「昭和7年までアイヌの毒矢が使用されていた」という記録は、萱野茂著『アイヌの民具』に収録されていますよ。
熊狩りから帰った萱野さんの父上の荷物から仕掛け弓の部品がたくさん出てきたとのことです。
ゴールデンカムイ舞台裏:ヒグマ猟
「ヒグマの巣穴に入って獲るアイヌの狩猟法」は、砂沢クラ著『ク スクッ(プ) オルシペ 私の一代の話』と更科源蔵著『アイヌ 歴史と民俗』等に収録。
野田先生曰く「実際に可能かどうかは問題ではなく、そういう言い伝えがあるというのが面白い」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:しきたり
ヒグマの“着物を脱がせる”しきたりは、『アイヌ民族誌』に掲載。
野田先生曰く、「切り残しは1つや5つなど地域によって異なり、同様にイナウなどの形も大きく地域差があるため描き分けが非常に大変だが、ここを真剣にやらないとただの変態漫画」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:ラッコ
ラッコに関する言い伝えは、更科源蔵著『アイヌ 歴史と民俗』等に収録。
野田先生曰く、「“なぜひとりでラッコを食べてはいけないのか”という理由も面白いが、『アイヌの古老は大真面目にこの話を力説する』と強調していた著者の言葉も面白い」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:セイピラッカ
ほっき貝の殻を使用したアイヌのおもちゃで、 8巻ではオソマちゃんが夢中になって遊んでいました。
平取町立二風谷アイヌ文化博物館さまで展示されています。
谷垣のような大人が使うとケガをする可能性もあるので注意です…!?
ゴールデンカムイ舞台裏:ニンカリ
アシ(リ)パさんがつけているニンカリ(耳飾り)ですが、実は第50話でコタンに戻った時から違う形に変わっています。
アシ(リ)パさん1枚目:第2話、2枚目:第60話(写真と同一のニンカリ)です。
気づいた方いますでしょうか?
ゴールデンカムイ舞台裏:エゾシカ肉のライスカレー
野田先生曰く、注目していただきたいのは“水の入ったコップの中にスプーンがあらかじめ入れられてある描写”とのこと。
コミックス6巻·第52話をぜひチェックしてみてください!
ゴールデンカムイ舞台裏:食事風景
作中の料理は様々な文献や取材をさせていただき再現しています。
第127話の食事は「聞き書 アイヌの食事」、また「つれづれゆうげ」のタカシンさんから資料を提供いただきました。ありがとうございました。
ゴールデンカムイ舞台裏:テン獲り罠
野田先生曰く、「アイヌのテン獲り罠にはいくつか種類があります。作者が100年前にタイムスリップしてアイヌの生活を見てきて描いている漫画ではなく、何十年も調査研究してきた学者さんたちの資料や博物館にあるものを元に描いています」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:燈台
燈台資料は公益社団法人「燈光会」さま、ブログ「レンズ小僧」さまからご協力いただきました。
明治末期の南樺太の燈台にあったレンズのタイプから石油灯器まで、特定していただいた上での作画でした。
ゴールデンカムイ舞台裏:函館
2019年YJ23号掲載の『ゴールデンカムイ』第198話で、
「はこだてフィルムコミッション」さまから資料をご提供いただきました。
ありがとうございます!!
貴公子·鯉登の過去編にぜひご刮目ください。
ゴールデンカムイ舞台裏:刺青
野田先生曰く、「刺青に関する出典ですが、『アイヌ民族誌』によれば明治30年頃まで女性の入れ墨は盛んに行われており、
本が出版された昭和44年にはまだ日高に数名いると書かれています。砂澤クラさんの自伝にも、大正時代にいとこが嫁ぎ先で口に墨を入れた話が出てきます。」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:エノノカの樺太マキリ
野田先生曰く「エノノカの樺太マキリは、東京国立博物館さまの保管庫に所蔵されているものを特別に見せて頂きました。
取材許可のハードルが高く、作者しか現物を撮影できない厳重さでした。」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:アイヌの矢じり
野田先生曰く、「アイヌの矢じりは根曲がり竹製で非常に軽く、
獲物の皮膚下に刺さりさえすれば毒で倒すことができるので、矢自体での殺傷能力は殆ど無いのです。」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:ロシアの靴
野田先生曰く、「おしゃべりロシア人や今週(2019年YJ44号掲載第215話)の尾形が履いているのは、
木の甘皮で編んだ『ラーポチ』というロシアの伝統的な農民の靴です。」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:樺太
野田先生曰く、「樺太編のために取材で流氷を歩きに行ったのが3年近く前。
あっという間に氷が裂けて広がり、泳いで渡ることもあるため、ウェットスーツが必要です。」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:ウェンカムイとなった熊
野田先生曰く、「今週(2019年YJ51号掲載第221話)紹介された、人を殺した熊の肉と毛皮の処置方法については、
『コタン生物記』、『アイヌ民族誌』など様々な資料に書かれています。」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:囚人たち
野田先生曰く、「今週号(2020年YJ3号掲載第224話)で登場した新たな囚人もそうですが、稲妻強盗、蝮のお銀、熊岸長庵、
そしてもちろん白石由竹は、北海道に実在した囚人たちをモデルにかかれています。」とのこと。
ゴールデンカムイ舞台裏:アイヌのお団子
野田先生曰く、「今週(2020年YJ9号掲載第228話)出たアイヌのお団子の出典はジョン·バチェラー著。
英国人なので口に合わない物もあったようですが、『大変旨い』と書いているので嘘ではないでしょう。」とのこと。