コミックス累計一億部突破記念!「キングダム読書感想文コンクール」結果発表!!

銅賞

『私とキングダム』
49歳 女性

好きなキャラ:昌平君

今から6年程前、私がまだキングダムという作品に出逢う以前、ハッキリと印象に残った出来事がありました。その頃通っていた美容院で聞こえて来た店員さん同士の会話が「最近○○さん来店されなくなって心配してたらね、漫画にはまっちゃって自分の事が何もできなくなってたんだって。仕事も手につかなくてご飯を作る気にもなれなくて、旦那さんと子供達も困ってたみたい。お仕事帰りにレンタル漫画を借りに寄る毎日だったんだって」「なんの漫画ですか?」「それがね、キングダムなのよ」といった内容だったのです。当時キングダムが人気の作品である事は認識していましたが、私はまだ触れた事がなかったので、その会話を聞いて「なんて中毒性の高い恐ろしい漫画なんだ…気をつけないと」と、なんとなく思っていました。その後、実写映画化が話題となった事から興味が湧き、家族と観た私は一気にその世界観に惹き込まれました。それから夫が集め出した単行本を自分も手に取り、一度読み出したら止まらない面白さにワクワクする毎日でした。職場にも毎週本誌の連載を楽しみにしている同僚がいて、私の話に「一話読み終えると続きが気になってしょうがないでしょ。早く読みたい!って思っちゃうよね」と、いても立ってもいられなくなっていた私の心境を理解してくれました。やはり当初の噂通り、本当に中毒性の高い作品だったのです。私は漫画を読むのにとても時間が掛かってしまいます。特にキングダムは、一つ一つの台詞や解説に無駄がなくとても意味が深いため、全部見落とせずにしっかりと頭に刻みたくなり、何度も見返してしまいます。そして一コマ一コマ細やかに丁寧に描かれているその作画にどれも目を奪われ、じっくりと繰り返し眺め回して見入ってしまいます。じっと見つめたりうっとりして溜息が出てたり、ページを進めてはまた戻るの繰り返しで、ただでさえ読むのが遅いのにこの作品程さらに時間が掛かる漫画はないと思います。それ程に話の展開や台詞に読み応えがあり、またその絵の美しさに惹かれ、いつまでも見ていたいと思ってしまう作品なのです。数年前原作を読み進めた日々は、仕事や家事があるのでなかなか集中して読む時間が取れませんでしたが、それでも家族が寝た後に自分の寝る間を惜しんででも早く続きが読みたい!と深夜まで夢中になり読み耽りました。単行本を最新刊まで読んだ後はやはり続きが気になり、ヤンジャンのアプリで最新話まで追いつき、次号が配信される毎週水曜の深夜24時、日付が変わる瞬間を待つ事が何よりの楽しみとなりました。他にもキングダムに纏わる関連書を読み漁ったり、スマホで様々な情報を手に入れて喜んだりしていましたが、時代が丁度コロナ禍へと移る中、子供にせがまれて描き始めた漫画の模写が趣味となり、インスタに投稿するきっかけとなりました。今では沢山の仲間を得て、中でも同じくキングダムが大好きでたまらない、同じ気持ちを共有できる同志達との交流が、キングダムが私に与えた最大の影響だと思っています。今やライフワークとなり自分とは切り離せない、キングダムのイラストを描く事。絵を描く技法も、作品とインスタを通して沢山学べました。模写絵ではあるけれども、キングダムのキャラクターを描くと共に読み込んだ作品や台詞の背景に想いを馳せたり、理解が深まったり新しい発見があったり、色々な方達からの意見や感想も伴って作品への感動がより一層増して行く事も実感しています。ほんの1カット、1シーンを描く事の大変さ、原先生の巧みで緻密な線画の量に圧倒され脱帽したり、またほんの少しでも近付きたい再現してみたいとの想いで描くイラストに心が満ちたりと、忙しい日常の中に様々な潤いを与えてもらっています。インスタを通して出逢った友人達とは、実写映画や舞台を一緒に観に行ったり、原画展に何度か足を運んでは共に感動したり、コラボカフェやグッズショップで過ごす時間、そして食事会やダムオフ会と称して楽しくお喋りをする場を設けたりと、共通の趣味で語らい、笑い合えるかけがえのない仲間となりました。今度は先日発売された公式問題集を使ってクイズ大会を催す計画があり、とても楽しみにしています。キングダムの持つ作品全体のストーリー性やその背景、構成やキャラクターの放つ魅力や輝き、どれも的を得ていて隙のない洗練された名言の数々…いずれを取ってもこんな面白い漫画はない!と出逢いから数年経った今でもドンドン虜になっています。作品の評価や紹介を上手く言い表すのはとても難しいのですが、ただひとつ言える事はとにかく「キングダムに出逢えて良かったなぁ」との感慨に尽きます。原先生と関係者の方々への語り尽くせない感謝の気持ちと、どうか全ての人々が健やかで平和に、末永く楽しんで行けますようにと願っています。

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