『側で支えてくれてありがとう』
女性
好きなキャラ:騰
「お姉、絶対好きだと思うから読んでみたら?」
妹が友人から借りて読んだ漫画に対する一言、それがキングダムとの出会いでした。
「中国の歴史漫画でしょ?48巻まであるの?長っ!」
実は私のキングダムに対する最初の印象は、全然前向きではありませんでした。
特に読み始めた当初は中華の名前に慣れず「王騎」や「麃公」は名前で、「〇〇王騎」と苗字は別にあるんだろうなと、読み進めながら蒙恬や王賁が出てくるまで勘違いしていた程です。
そんな事を考えながらも、何と気付いたら10時間近くぶっ続けで読むほど、一瞬にしてキングダムの世界感に引き込まれていきました。
当時の私は仕事での立場と合わせて上手く組織をまとめる事が出来ず、特に相手の気持ちを汲み過ぎリーダーシップが取れていない事、自分の意志に自信が持てず、つい言い訳がましくなる心の弱さが課題でした。そんな自分と這い上がって成長していく信を重ね、まるで読みながら信に相談するように、信達の戦から答えと勇気をもらうようにページをめくっていたのを覚えています。
特に私の印象に残っているシーンは2つ。
1つは「話を戻すぞ」12巻で信が竜川に放ったこの一言。
相手の感情に流されず、本来の目的からブレない。私だったらその状況で絶対言えない、何なら思いつきもしないこの一言。この一言は映画でもしっかり再現してくれていて、聞いた瞬間感情が溢れ、思わずほろりと涙を流してしまうほどでした。
「何でこの一言が言えるの?」「どうして思い浮かぶの?」
私が信だったら、「そうだよね、怖いよね」と絶対に共感してしまう。
マイナスの感情に引っ張られる事なく、先を見せる事で相手を、そして関わる仲間全員を鼓舞する事に繋げるこの一言は、今の私の根幹になっていると言っても過言ではありません。
仕事やプライベートで何か物事が起こった際、本来自分は何をすべきなのかに立ち戻り、ゴールを再確認する。情報過多の波に飲み込まれないように落ち着かせてくれる。私にとってのおまじないのように心強く、感動し心が震えるセリフとシーンです。
2つ目は「大将軍王騎の傍らで支え続けた自負がある」26巻で騰が臨武君に言った名セリフ
先のように仕事では上手く行かない事が続き、自分に対しての自身を無くしていた私
目に見えるような結果と周りからの評価を求め、SNSを開くと私以外は全員キラキラ充実しているのではと思う事ばかり…
そんな中、騰将軍のこの一言はまるで、「自分の価値を他人に求めてる暇があるなら、自分でやりきったと思える程やったのか?」と言われたかのように、私の心に深く深く刺さりました。
「この言葉を素直に言えるようになりたい、自負があると思えるほどやりきりたい。っていうか弱く甘えてる自分を変えたい!!!」自分に喝が入った瞬間でした。
この場面はキングダム展で原画を購入後、額に入れてリビングに飾り、毎日見ては自分を振り返るほど、自分の生活の一部になっている印象的で強い言葉です。
弱音を吐きたくなる事もあるけれど、騰将軍に恥じない自分で居続けたい。
そう思わせてくれるほど、26巻と合従軍の戦は今日までの自分を勇気づけてくれています。
現代で読んでいるとふと忘れがちになりますが、キングダムは国同士戦争の話で、信たちはずっと生死を分けた戦いを行っている。一瞬の迷いや判断ミスが死に繋がる境地。
皆が発する言葉の重み、国がかかっている戦の瞬間。
キングダムを現世に置き換える事は難しいと分かっていますが、つい言い訳したくなる時、しんどくても前を向き、進み続けるために勇気が欲しくて読み直す事が多いです。
すると「何舐めた事言ってんだ!信達頑張ってるんだから、私もやるぞ!やれるぞ!」と鼓舞され、明日が楽しみになります。
私にとって「キングダム」とは、前に進む勇気をくれる、出会えたことに感謝するしかない、生涯側に居て欲しい漫画です。
特によく思うのが、「連載を読めて嬉しい」という事です。
私がキングダムを知った時は既に48巻までありましたが、それ以降は本誌を追う事が出来、原画展や映画など、リアルタイムでキングダムの波に乗れる。
毎週の連載に向けて机に向かう原先生に対する尊敬や、ヤングジャンプを支える皆さまへの感謝。もう言い出したらキリがないほど、キングダムを思うとありがとうという気持ちと感謝でいっぱいです。
自分も仕事でイベントに関わっているので、表に出るまでに大変さや多くの方が関わることでの摩擦など山ほどあると思う。そんな中毎週読める幸せ。毎週木曜日にどれだけ勇気をもらっているか。
本当にキングダムに関わる全ての方へ、こんなに沢山の勇気と感動を届けてくれてありがとうございます。
キングダムの思いの火、「大好きを越えてマジ感謝」もうそれ以上の言葉が見つからないほど、キングダムと出会えて良かったです。