『私の人生を変えてくれた漫画』
36歳 男性
好きなキャラ:亜光・王翦
正直、私のキングダムへの熱い思いは2000文字では足りないです。可能であれば50000字程書きたい位に作品を愛しております。もはや感想文なのか分かりませんが、とにかくキングダムに対しての情熱と思いの丈を一生懸命ぶつけます。
私はキングダムから人生で大事なことを全て学びました。
信の真っ直ぐさや勇気、合従軍との戦いを終え政の魂を込めた民への御礼、蒙武VS汗明の戦いは最高峰、呂不韋のお金に対する考え方と政の人の本質は光という舌戦、王翦と亜光の言葉を越えた以心伝心の関係性、将軍の統率力や檄、桓騎の戦いの美しさ、録嗚未のツッコミ、合従軍編で最後に山の民が来た瞬間は涙が止まりませんでした。もう駄目かと思いました。まだまだ挙げればキリがないくらい好きな登場人物やシーンが沢山あります。
私はキングダムを読んでから普段の生活や仕事の中で、あのキャラクターならこんな時どうするか、どう考えるかと、状況に応じて登場人物の誰かを当てはめるようになりました。作品が私に与えた影響は凄まじかったです。
キングダムに出会う前の私は人生において何の目標も持たず、毎日だらだらと生活していました。いつ死んでもいいとさえも思っていました。引きこもりに近い状態で気になる漫画を端から読み続けていた中、キングダムに出会いました。読んでこれまでと生きる考え方が激変しました。人生は一度きり、このままの生き方ではもったいないと思えました。キングダムに出てくる人たちの中に本当に悪い人なんてほとんどいないと思います。それだけ作品に登場する人物たちは各々の正義のために戦って、精一杯生きていると感じました。
前述したように、私は迷った時や困難に直面した時ほど登場人物の誰かを自分に当てはめて行動や選択をしています。そうすることが仕事を成功させ、周囲と良好な人間関係を築くことに繋がり、自身を成長させてくれました。ビジネスにおいては上に立つ者の在り方さえキングダムから学びました。今では信頼できる後輩や部下に恵まれるようになりました。キングダムの世界と同様に類は友を呼び、引き寄せ合うのだと感じました。
同世代で結婚や出産の話題が多くなっていた頃、当時の私はそういった話にあまり興味や縁も無かったのですが、周囲が気を遣って私にお相手を探してくれていた時期がありました。おこがましい話ではありますが、その際に周囲の方々に私がお相手に求める唯一の条件として挙げたのが「キングダムを読んでいる女性」でした。
しかし私自身の努力不足もあり、周囲の方々にも多くのご協力をいただきましたが結局お相手が見つからないまま時が過ぎていきました。
もう生涯独身で構わないと思いながら生活していたある日、友人との食事の場で偶然知り合った女性と漫画好きという共通点で盛り上がりました。その時その女性はキングダムを読んだことがないと言っていました。ただ、共通して読んでいる漫画の話をしていると漫画の読み方や作品に対して思うことが自分と似ている感覚がありました。この人にはぜひキングダムを読んで欲しい!と思ったので、プレゼン力に自信はありませんでしたが当時の最大限の熱量を込めて本気でおすすめをしました。
その日からしばらく経ったある時、その女性からキングダムを読んだと連絡が来ました。とても面白い漫画を紹介してくれたことへの御礼の連絡でした。しかし私はひねくれ者で、その上キングダムに関しては妥協が出来ないので、(にわかじゃないのか?)(適当に読んで連絡のきっかけとしたのでは?)と恥ずかしながらかなり自意識過剰な感情を抱いてしまいました。そして本当に真剣に読んだのかを確かめるべく、本編における相当意地悪でマニアックな質問を沢山しました。するととても正確な回答をしてきたどころか、それ以上にキングダムを熱く語ってきたのです。本当に読み込んでいましたし、作品への愛が伝わってきました。
何よりその人が私の好きな物を好きになってくれたのが嬉しかったです。逆に私も相手の趣味や嗜好に対して寄り添いたい、共感したいと思えました。
その後、何度かお会いする機会を重ね、信たちから学んだ勇気を胸に私から告白しお付き合いするようになりました。デートではジャンプフェスタの原先生の講演に行ったり、フィギュアを集めたりと順調に交際が続き、ついにはプロポーズが実りその人と結婚することが出来ました。まさにキングダム婚です。
作品はもちろん今も夫婦で見ていますし、一昨年誕生した息子にもぜひ読ませたいと思います。キングダムのお陰で素敵な縁に恵まれ、結婚や子育ての素晴らしさを知ることが出来ました。キングダムを読む前の自分では考えられなかった人生になりました。最終回を見届けるまで何が何でも絶対に死ねません。
キングダムは私の人生を変えてくれた漫画です。