好評シリーズ!!障害者スポーツの真実 パリ2024パラリンピック 2024.8/28~9/8 パリパラ閉幕! 真夏のパリで日本選手はいかに闘ったのか!?

8月28日~9月8日まで12日間にわたって開催された、パリ2024パラリンピック!
世界の頂点を競う最高の舞台で闘った日本選手たちをレポートする!

撮影/依田裕章・竹見脩吾・浅原満明・伊藤真吾・名古桂士(X-1)
構成・文/市川光治(光スタジオ)

金14個 銀10個 銅17個 計41個のメダル獲得!!

世界から約4400名の選手たちが参加し、22競技で熱戦が繰り広げられたパリ2024パラリンピック。2大会ぶりの有観客開催となった大会は、240万枚以上のチケットが販売され、多くの観客が大声援で会場を盛り上げた。また、テレビやインターネットを通じて史上最多となる世界でのべ42億人以上が観戦した。
日本のメダルラッシュの口火を切ったのは水泳のベテランたち。6大会連続出場の鈴木孝幸が50m平泳ぎで第1号の金メダルを獲得すると、5大会連続出場の木村敬一が50m自由形で続いた。ボッチャで銅メダルの遠藤裕美、射撃で日本に初の銅メダルをもたらした水田光夏など、個人種目での女性選手たちの活躍も光った。
大会中盤の9月2日は金メダルデー。バドミントンの梶原大暉と里見紗李奈がシングルスで連覇を達成。2大会連続3位の車いすラグビーがついに悲願の優勝を飾った。
大会後半、日本選手たちはさらに勢いを増した。車いすテニスで上地結衣が2冠、小田凱人も初出場初優勝の快挙を達成。戦うたびに強くなっていった男子ゴールボールの大殊勲、日本柔道の神髄を見せた廣瀬順子と瀬戸勇次郎、卓球の和田なつき、自転車の杉浦佳子と連日の金メダル獲得に日本が大いに沸くことになった。
日本は、14個の金メダルを含む41個のメダルを獲得し、メダルランキングでも10位に入った。

車いすテニス

我らの上地結衣は、女子シングルスで宿命のライバル、ディーダ・デ グロートと決勝で対戦。第1セットを奪われるも、第2セットを6-3、第3セットを6-4と逆転し、初のパラリンピック王座を奪取した。上地は田中愛美と組んだダブルスでもオランダのディーダ&アニーク組を破って金メダルを獲得。パリ大会2冠女王となった。
男子シングルスでは、18歳の小田凱人が決勝に進出。優勝候補ヒューエット相手にマッチポイントをしのいで大逆転!車いすテニス史上最年少のパラ王者となった。

陸上競技

競技初日の男子400mで、佐藤友祈が2位、ベテラン伊藤智也が3位に入って勢いをつけた。女子円盤投げで鬼谷慶子が殊勲の銀。最終日のマラソンでは鈴木朋樹と道下美里が3位。道下は3大会連続メダルとなった。

水泳

鈴木孝幸は金1、銀2、銅1と1人で4個のメダルを獲得。木村敬一は金メダル2個を獲得した。ベテランが若手を引っ張り、日本水泳チームは合計12個のメダルを獲得する活躍を見せた。

ボッチャ

遠藤裕美が個人戦で銅メダルを獲得。遠藤は日本の2本柱、杉村英孝と広瀬隆喜と組んだ混合チーム戦でも銅メダル。入賞も増えて日本レベルアップをアピールした。

車いすラグビー

2大会連続銅メダルの日本代表は金メダルを目標にパリに乗り込んだ。準決勝のオーストラリア戦は1点差の勝利。決勝のアメリカ戦では序盤にリードを奪われるも第2ピリオドで逆転。そのまま点差を広げて48-41で初のパラリンピック王座に就いた。

ゴールボール

予選リーグ1勝2敗から、決勝トーナメントでアメリカを破って波に乗った男子日本代表は準決勝で優勝候補の中国を13-5と圧倒。予選リーグで敗れたウクライナと再戦となった決勝では、延長の末4-3で勝利して大金星を挙げた!

自転車

女子個人ロードレースで、53歳の杉浦佳子が2大会連続の金メダル。自身の日本選手最年長金メダル記録も更新した。

バドミントン

男子シングルスでは梶原大暉が圧倒的な強さで大会2連覇を達成。連勝記録を125に伸ばした。女子では里見紗李奈が準決勝・決勝と接戦を制して、歓喜の2連覇を成し遂げた。日本はダブルスでも女子が銀、男子が銅を獲得。

柔道

今大会では視力によるクラス分けが実施され、体重による階級を減らして実施された。東京パラ66kg級で銅メダルの瀬戸勇次郎は、弱視のJ2クラス73kg級に出場。一本にこだわる柔道で金メダルを獲得した。廣瀬順子もJ2クラス57kg級で優勝を飾った。

熱狂のパリで世界に魅せた日本パラスポーツの底力!

パリ2024パラリンピック 日本代表の獲得メダル

金メダル

車いすテニス 女子シングルス 上地結衣
車いすテニス 女子ダブルス 上地結衣・田中愛美
車いすテニス 男子シングルス 小田凱人
水泳 男子100mバタフライ(S11) 木村敬一
水泳 男子50m自由形(S11) 木村敬一
水泳 男子50m平泳ぎ(SB3) 鈴木孝幸
バドミントン 男子シングルス(WH2) 梶原大暉
バドミントン 女子シングルス(WH1) 里見紗李奈
柔道 男子73kg級(J2) 瀬戸勇次郎
柔道 女子57kg級(J2) 廣瀬順子
卓球 女子シングルス(クラス11) 和田なつき
自転車 女子個人ロードレース(C1-3) 杉浦佳子
車いすラグビー 混合 日本
ゴールボール 男子 日本

銀メダル

車いすテニス 男子ダブルス 小田凱人・三木拓也
陸上競技 男子400m(T52) 佐藤友祈
陸上競技 男子400m(T13) 福永凌太
陸上競技 男子5000m(T11) 唐澤剣也
陸上競技 女子円盤投げ(F53) 鬼谷慶子
水泳 男子50m自由形(S4) 鈴木孝幸
水泳 男子100m自由形(S4) 鈴木孝幸
水泳 100m背泳ぎ(S8) 窪田幸太
バドミントン 女子ダブルス(WH1-WH2) 里見紗李奈・山崎悠麻
柔道 女子48kg級(J1) 半谷静香

銅メダル

陸上競技 男子100m(T52) 佐藤友祈
陸上競技 男子400m(T52) 伊藤智也
陸上競技 男子100m(T13) 川上秀太
陸上競技 男子マラソン(T54) 鈴木朋樹
陸上競技 女子マラソン(T12) 道下美里
水泳 男子200m自由形(S4) 鈴木孝幸
水泳 男子100mバタフライ(S11) 富田宇宙
水泳 男子400m自由形(S11) 富田宇宙
水泳 男子100m平泳ぎ(SB14) 山口尚秀
水泳 女子100m自由形(S12) 辻内彩野
水泳 女子200m個人メドレー(SM14) 木下あいら
バドミントン 男子ダブルス(WH1-WH2) 梶原大暉・村山浩
柔道 女子70kg(J2) 小川和紗
卓球 女子シングルス(クラス11) 古川佳奈美
射撃 混合10mエアライフル伏射(SH2 水田光夏
ボッチャ 女子個人(BC1) 遠藤裕美
ボッチャ 混合チーム(BC1/BC2) 遠藤裕美・杉村英孝・廣瀬隆喜
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