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ヘルツのヴァイオリン
49P
編集部講評
史実を題材にしていますが、設定や事実に引っ張られずにキャラクター主体で話が動いていた点が非常に好印象でした。メインキャラの背景をしっかりと描いていることで行動原理が明確で、感情移入しやすかったです。一方、変則的なコマ割りが多く画面が窮屈に感じる場面も散見され、読みやすさという点ではまだまだ改善できると思います。
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国姓爺合戦 鄭成功
224P
編集部講評
200ページ越えの大長編を描く熱量に圧倒されました。しっかりと史料にも当たっており、丁寧な作品づくりの様子が垣間見えます。ただ、長い話の途中から途中までを読んでいる感覚が否めなかったので、描く内容を絞り、起承転結を意識した構成にすると良いと思います。また視点人物と時系列が頻繁に移り変わり情報の整理が難しかったので、長編だからこそ視点の切り替え方の工夫や必然性を考えてみましょう。
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武蔵の弟子
31P
編集部講評
昔から幾度も題材にされ続けてきた宮本武蔵の物語を、弟子の視点から描く斬新な試みが好印象でした。武藏が銃を使うという出だしも、序盤で読者の心を掴もうという意図が感じられインパクトがありました。中盤に語られる佐々木小次郎の人物像と、回想の中の佐々木小次郎との乖離が気になり、混乱してしまいました。別人かと思ってしまったので、キャラの同一性にブレが出ないような描き方を心がけましょう。