弊社は、中華随一の大企業として有名だが、
その中でも私の戦績はナンバーワン。
周囲にはそこそこの企業が幾つかあるが、 東から順に潰してやったわ。
その間、一度も負けていない。一度もだ。
今では“汗明”の名を聞くだけで糞尿を漏らす者もいるそうだ。

面白いことを教えてやろう。
己が無双と悟ったものが戦場で戦い、何を思うか、
それはただ一つ「つまらぬ」だ。
ではなぜ戦うか!? 責務である。
もはや私にとって戦うことはCSR活動の一環なのだ。

楚の男どもは、どいつもこいつも無能な豚ヤロウだからうっかり私が、
社内でトップのポジションに就いてしまったではないか！
別に女性初の管理職を目指してたわけじゃねぇ。
私の経営の美学は、“華やかさ”と“恐怖”そして、 ひとそえの“かわいらしさ”である。

一騎打ちなんて、バカな男の酔狂だ。
戦もプレゼンも、人を魅了してなんぼだろ？
男くっせー戦いは大嫌いなんだよ。
まー、私くらい頭脳明晰で、強くて、甘い面をしている男が現れたら
私の操をくれてやってもいいけどなァ…クク…

媧燐様の部下を務めておりますバミュウです。
媧燐様といえば過激で好戦的、 すぐに人やモノに八つ当たりし、殴ったり蹴ったりの暴行は日常茶飯事ですが…
あのドＳッぷりが堪らないんッス。
時には、私に猿轡を噛ませて、蝋燭のロウを垂らすことも…ハァ…ハァ…

思い出すと、つい…。
そんな媧燐様にも、実はひとつだけコンプレックスがあるんです。
それが、汗明様ほどある「高身長」のこと。
媧燐様の身長を指摘したものは、即、斬首を命じられています。
え？ 会社の話？ すみません。忘れてました。