週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 青崎有吾先生&松原利光先生特別インタビュー

『ガス灯野良犬探偵団』の青崎有吾先生・松原利光先生に豪華インタビュー!!

新人時代の謎を追う!

――新人時代に苦労したこと、挫折した経験などがあればお伺いしたいです。

青崎先生 小説家を志望していた時の話ですが、私はライトミステリーという、ライトノベルとミステリーを掛け合わせた小説を執筆しており、ラノベ部門の新人賞に応募をしていました。ただ、自身の作品はラノベと言うにはミステリーに寄り過ぎていたこともあり、カテゴリーエラーで選考から落とされるということがしばしば...。そこでミステリー部門の新人賞に応募をすると無事、賞を取れたという経験があります。やっぱり自身の作品がどの賞に向いているのかを考えることは大切だと思いますね。

松原先生 私の場合は、自分の描きたいものを見つけるまでに7年という時間を費やしてしまったことです。アシスタント経験を通じて、無難に絵は描けるようになったものの、読者の目にとまるような絵や話は未だに描けていない感覚がありました。

――どのようにして抜け出したのでしょうか?

松原先生 丁度アシスタント歴が7年目に入り、自身の作品の立ち上げはもう諦めようかと思い始めた時期です。最後の最後に、普段からずっと感じている悩みや想いを全部吐き出そう、それも今までのマイルドな絵柄とは違う、自身の好きな劇画調の濃い絵柄で描こうと思い立ちました。その結果出てきたのが『リクドウ』です。自分自身がどのような絵柄でどのようなことを描きたいのか気づくまでにだいぶ時間がかかってしまいましたね。

――編集者との打ち合わせで何か印象に残っていることがあればお伺いしたいです。

青崎先生 漫画編集者さんとのやり取りでは、キャラクターを見せてくださいとすごく言われます。そこは小説と違う部分であり、漫画の一番の大事なところはキャラクターなのだと毎回思いますね。

松原先生 前々作『リクドウ』の10話ネームが次の日の夜までに書けないと原稿が落ちてしまうというレベルまで追い込まれた際に、当時の担当編集がカラオケに行こうと誘ってくれたことでしょうか。担当編集が一通り歌い終わった後に「そもそも何がしたいんだっけ?」と聞いてくれたんですよね。迷った時、ギリギリの時は、逆に仕事のことを忘れ、頭を空っぽにしてそもそもに立ち返るという考え方が身につきました。

――最後に、新人賞応募者の皆様にメッセージをお願します。

青崎先生 既存作品の影響がご自身の作品に出てしまうことがあると思います。個人的には隠さなくていと思いますし、気になさらなくて大丈夫だと思います。むしろどんどん出したほうがいい。そこから自分のオリジナリティーというものが出てきますから気にせず描いてあげてください。

松原先生 「自分は天才」だと思い込んで漫画を描いてください。他の新人作家の方が絵が上手そうに見えても、話が面白そうに見えても怖気づかないでください。自信の無さは漫画づくりにも表れてくると思います。決めシーンなどでも、自信がないと遠慮がちに小さなコマになってしまいます。他者の目を気にし過ぎずに描いてください。

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