週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 二宮裕次先生特別インタビュー

『BUNGO -ブンゴ-』を連載されている二宮裕次先生に突撃インタビュー!
連載を勝ち取るために必要な技術・心構えを伺いました!

【2nd inning】 生き生きとしたキャラクターの作り方①

野球以外の舞台でも輝けるキャラクターを考えることこそ、野球漫画を成功させる条件――。

――生き生きとした主人公を描くために工夫されたことはありますか。

二宮先生 最初は、ブンゴがどんな人か自分でも分からなかったんです。彼を理解するために僕が取り組んだのは、たくさんの4コマ漫画を描くことでした。例えば、エレベーターで誰かと一緒になったときブンゴはどんな行動を取るのか。相手が妊婦さんや子ども、好きな人だった場合、いろいろなシチュエーションを想像してみました。

妊婦さんがとても苦しそうだったら、ブンゴは爪が割れようと骨が折れようとも、扉を開けるために頑張るだろうな。小さな子どもが相手なら、話し下手でも気遣って質問をしたりするはず。そんなイメージが次々と浮かび上がりました。様々な状況を考えて、どんな状況でも強い行動を取ることができる人物だということを徐々に理解していきました。そして最後に、ブンゴが野球する場面を想像したんです。

――野球漫画を作りたいから主人公を考えたわけではなく、主人公を作ってから野球の舞台に立たせたんですね。

二宮先生 そうですね。僕は野球が好きで、野球漫画を描きたいと思っていました。ただ、どんな状況やジャンルでも魅力的なキャラクターでなければ通用しません。野球以外の舞台でも輝けるキャラクターを考えることこそ、野球漫画を成功させる必須条件だと思っていました。その結果、ブンゴに出会えたんです。短い漫画をたくさん描き、キャラクターの様々な側面に気づくことは大切だと思います。

――なるほど…例えば、第1話でブンゴが金魚を育てているシーンも4コマ漫画から生まれたのでしょうか。

二宮先生 その1つですね。ブンゴは興味を持ったことに1日中熱中するだろうと思いました。また、ブンゴは読者に嫌われる可能性もあると感じたので、悪い人ではないことを示すために、生き物が好きという面を見せたかったんです。

次回のテーマは…「生き生きとしたキャラクターの作り方」の続きです!

今すぐ応募する
このページのTOPに戻る