稲葉みのり先生特別インタビュー!!!
全4週にわたってお送りする今回の企画。第3週目は先生得意のエロ表現や美少女キャラに関して伺いました!
3週目
「好き」と「こだわり」が武器になる
――エロ表現を強みとして認識したのはいつ頃か、またそれに気づいたきっかけなどあれば教えてください。
――作中でエロを描く際にこだわっていること、気を付けていることなどあれば教えてください。
出会ったことのある「あの子」の存在を思い出してしまう空気感が出ているかどうかです。昨日コンビニで見かけた「あの子」、塾が一緒だったけど話したことがなかった「あの子」、電車で同じ車両だった「あの子」、幼馴染の「あの子」。手を伸ばせばそこにいるのに触れられなかった「あの子」を思い出す何かが描けているかどうかを問い続けながら描いています。
――女性キャラの絵を描くにあたって、デザイン面で意識していることやこだわっているパーツなどあれば教えてください。
「顔の表情と同様に手の表情というものに人間は意識が行く」
「このポーズの時の女性の手の位置はここが美しい」
「この位置にあるのはよくない」
この指導内容を今も使わせていただいています。
――作中では多くの官能的なシチュエーションが登場しますが、そうしたアイデアはどこから思いつくことが多いのでしょうか?
次の案はどうしよう…と真剣に考えているときは不思議と出ません。ちょっとサボろう、という心構えの時のほうがアイデアが出てくることが多いです。
思いついた案はスマートフォンにメモしています。
次週、週刊連載をサバイブするための実践テクニック講座!
稲葉先生 私は幼少のころから、美少女メインの作品が好きだったのでエロ表現の多い作品を描きたいと考えていました。しかし、自信はゼロでした。漫画家を目指す人はみんな美少女のエロを描きたいと考えていると本気で考えていたからです。そんな時、ヤングジャンプに投稿し、初代担当編集さんに「作家みんながエロを描きたがっているわけではない」という現実を教えていただきました。電流が走るほどの衝撃でした。このことを受け、エロを描きたい自分の心は強みに育つと認識し、もっともっと精進していこうと強く誓い、努力をし続けました。その努力の甲斐あってか、「このレベルのエロ描写をほっといても描けるなら本誌で戦える」と太鼓判を押していただけるまでに育つことができました。初代担当さんは当時、美少女メインの作品をいくつも担当されていました。毎週凄いネームを見ている方に「戦える」と言っていただけたこと、とても嬉しかったです。