週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 二宮裕次先生特別インタビュー

「二宮先生特別質問会!」開催!!
二宮先生に新人作家が抱く疑問を解消していただく企画!

2. 息づくキャラクターの作り方とは!?

――生き生きとしたキャラクターを作り上げるためには、どこからキャラクター作りを始めるのがいいのでしょうか。

テーマを決めてからキャラクター作りを始めるのが一番いいと思います。テーマの選び方は「一番心にぐっとくるもの」や「一番心にダメージを負うもの」がいいかと。選んだテーマを“体現できる人”か、“真逆の考えを持つ人”が主人公に相応しいと思います。
今までに出会った人間の中で上記に近い人が何人か思い浮かぶと思うので、その人をキャラクターの原型にします。原型ができたら、そのキャラクターにいろいろなことをさせてみてください。例えば「溺れている人を見つけたらどうする?」や「財布が落ちてたらどうする?」などのシチュエーションに当てはめてみましょう。魅力があるキャラクターであれば、どんどんそのキャラクターらしい行動が浮かんできて、短い4コマ漫画が沢山描けると思います。例えば、文吾だったら溺れている人を見つけた時、すぐに助けようと頑張る姿が想像できます。しかし、頑張って助けた結果、人に見えたごみだったとしても、文吾は「よかったー!」って言うだろうと思い浮かびました。そうして浮かび上がってきたキャラクターを自分が描きたい舞台に当てはめます。人や状況を追加していけば、勝手に物語が動き始めるはずですよ。
そしてシンプルに一生懸命描くことが大切です。画力やセンスは個人差がありますし、努力で埋めがたい要素も入ってきます。しかしキャラクターや画面に注いだ情熱は読者に伝わると思います。全ページ全コマフルパワーで描けば、上手い下手を飛び越えていい漫画になるはずです。多分。

――キャラクターの行動は、どのように決められているのか教えてください。

自身を投影することはないです。それをやってはいけないとさえ思ってます。なるべく俯瞰してキャラクターを見ることを心がけています。
自身を投影するとキャラブレを起こし、キャラを殺してしまいます。別の人格だと敬意を持ってお伺いを立てます。
「この場合はどうしますか?」「これ好きですか?」みたいな笑。また、キャラクターが起こす行動は一つではなく、何個か選択肢が出てくるはずです。その中で僕が一番魅力的だと感じたものを選択しています。

次回は「主人公、ブンゴ誕生の経緯とは!?」

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