週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 二宮裕次先生特別インタビュー

「二宮先生特別質問会!」開催!!
二宮先生に新人作家が抱く疑問を解消していただく企画!

3. 主人公、ブンゴ誕生の経緯とは!?

――物語の原点である文吾というキャラクターはどのような経緯で生まれたのでしょうか。

まずはテーマとして「揺るぎない意志」を描きたいと思いました。周りの声が聞こえないほど何かに集中している人が一番かっこいいと思っていたからです。例を挙げると、アシスタントの頃に見た毎晩陸橋の下でドラムの練習をしていた人、高校生の頃に見たサッカーのリフティングを大雨の中でもやり続けていた人です。その人たちは周りから「あの人大丈夫?」と見られていたのですが、周りの目も気にせずに取り組んでいるその姿が“自分の目的のために突き進む強い意志”を感じてかっこいいと思いました。
その「揺るぎない意志」を体現できる人を探っていったら文吾という人間に出会った感じですね。
野球漫画にしたのは、シンプルに僕が野球好きだったからです。文吾なら”明日地球が終わるとしても楽しそうにボールを投げている”というイメージが明確にできました。

――キャラクターの名前の付け方を教えてください。

主要キャラクターは実在する有名人や友人から拝借することが多いです。自分が知っている人の名前を使うことで、リアリティーが出ると思っています。例えば、神谷は中学生の頃の可愛かった同級生、文吾はバイトをしていた時に出会った面白くて魅力的な先輩の名前です。あと路線図からも拝借しています。

――人体を描くためのおすすめの方法や参考になった資料を教えてください。

僕は想像だけで描くことはありません。センスがないからです。全コマ自分でポーズをとってその写真を見て描くか、検索した画像や動画を見て描きます。そうしないと画面に説得力がでないからです。文吾の投球シーンは松井裕樹選手を参考にしています。ど真ん中直球のフォームは野茂英雄さんの動画を観ます。僕にはこの方法が合っていたと思うのですが、躍動感が消えてしまうリスクもあります。センスがある人はあまり資料を観ずに自分の想像、感覚で描いた方がいい場合もあります。自分なりの方法を見つけることが大切だと思います。

次回は「読者を毎週楽しませる話の作り方とは!?」

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