週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 峰浪りょう先生特別インタビュー

作品を支える絵柄について

――漫画経験のないところから絵を学ぶのは大変だったと推測するのですが、どのように絵は勉強されたのでしょうか。

実際に絵を描きながら試行錯誤していきました。今でも絵に対しては苦手意識があります。

――そうなのですね。私(インタビュアー)は『少年のアビス』の絵が話の内容と合っていて凄く好きなのですが、過去作品とは絵柄を結構変えているように見受けられます。絵柄はどのように決めていらっしゃいますか。

最初の連載である『溺れる花火』のときは、まだ絵柄を選択するという余裕もなく、その時描ける絵で描きました。次の『ヒメゴト~十九歳の制服~』から、「少し目を大きくしてみよう」とか「デフォルメを加えてみよう」みたいな意識が出てきました。

――その次の連載作品である『初恋ゾンビ』はかなりデフォルメを効かせた絵柄だったと見受けられます。それはなぜでしょうか。

やはり、『少年サンデー』という少年誌での連載だったということが大きかったです。昔からファンである高橋留美子先生の絵を意識したりしました。

――『少年のアビス』の絵柄についても、『週刊ヤングジャンプ』という媒体を意識されたのでしょうか。

どちらかというと、内容に即した絵柄にしたという感じです。内容を考慮すると、例えば『初恋ゾンビ』に出てくるキャラクターの等身や目の大きさでは難しいというのがありました。ただ、『少年のアビス』の場合はキャラによってもリアリティーラインが微妙に異なっていて、デフォルメの加え方についてもそれぞれのキャラクターで変えています。

――絵を上達させたいと思っている新人作家さんにアドバイスはありますでしょうか。

描くものをきちんと観察するという意識は大切だと思います。想像だけでなんとなくで描いていると、どういう構造で出来てるのか分からない建物や、着ている服の質感が伝わってこない手癖で描いたシワの服などが出来上がってきます。その積み重ねによって、説得力のない世界観が漫画の中に広がって行ってしまいます。インターネットとかを使えばいくらでも資料がでてくる時代なので、大雑把に推測して描くのではなく、対象をよく観察して描くというのが大切だと思います。

――峰浪先生は今でも小道具や背景等を描くとき資料を探したりするのでしょうか。

はい。例えば、「この人だったら、どういう部屋に住んでいるかな」、「どういう靴を履いているのかな」、「どういう車種の車に乗ってそうかな、自転車を持ってそうかな」といったことを一つ一つ考えてから、資料を探します。そういう細かな積み重ねが、作品から漂う生活感に繋がってくると思います。

――たしかに、『少年のアビス』は各登場人物の部屋からも生活感が溢れ出ていらっしゃいますよね。

実際描くときは、その部屋の匂いとか質感とかまで頭の中でイメージして描いているので、それが伝わっていたら嬉しいです。

今すぐ応募する
このページのTOPに戻る