週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 中村力斗先生特別インタビュー

ヤングジャンプ新人漫画大賞 第25回審査員の中村力斗先生先生に特別インタビュー!!
大反響のアニメも第二期を控え、ますます話題沸騰中の『100カノ』が生まれるまでを深掘り。

第2回:“100カノ”との出会い方。

Q: 現在連載中の『100カノ』は「既存ラブコメに対するカウンター」とも称されるなど、非常に挑戦的な作品になっているかと思います。「彼女が100人できるラブコメ」という作品の骨子はどのようなきっかけで生まれたのでしょうか?

中村先生: 個人的に漫画やその他のメディアの物語の恋愛模様は「付き合うまでのドキドキ」よりも「付き合ってからのイチャイチャ」の方が見ていて好きなのですが、ラブコメにおいて「付き合ったら物語はおしまい」という風潮があり、でも付き合うまでの過程をダラダラ描くよりもスパっと付き合わせてイチャイチャを描きたい。とはいえ確かに「付き合う」という恋愛最大のハードルを超えた先の恋物語は蛇足の尻すぼみにしかなり得ないのではないか。という問題を解決するため、「付き合うことを最終ゴール地点にしない」という観点から、「ゴールが100個ある」『100カノ』という作品のアイデアに辿り着きました。

Q: 本作はラブコメでありながら、多分にギャグ要素が込められています。読者からの反響を想定して作劇されていたりするのでしょうか。設計思想、制作意図をうかがえましたらと思います。

中村先生: 僕自身がギャグを読むのも描くのも好きなので、自然とこうなっている形になります。
むしろギャグに走りすぎて「ラブ」の要素がなくなってしまい慌てて舵を切り直す時や、編集さんにご指摘をいただいて踏みとどまることも少なくないです(笑)。

Q: 本作ではシリアスな回もあり幅広いエピソード内容になっていますが、こちらも着想のもと・アイディアの源泉などありましたらうかがいたいです。

中村先生: 基本的にファミリー全体だったりそれぞれのキャラ同士だったりの関係性や絆が『100カノ』という漫画の全てだと思っていますので、どこの関係性を生み出したり補強したりすることが必要かというところから考え、そのために必要な物語だったり試練だったりいちゃいちゃだったりというのを組み上げていくことが多いです。

Q: 本作の主人公である恋太郎は、どのようなイメージで制作されたキャラクターなのでしょうか。

中村先生: いずれ100人の彼女と付き合う主人公なので、その役目・幸福と不釣り合いな人物にならないよう、とにかく誠実に、そして努力を惜しまない人物にしようと描いてきました。

Q: ほとんどが1話完結の形式をとる本作ですが、どういった形で「次の話はこのエピソードにしよう」と決めていますか?

中村先生: どのキャラクターを立てること・どのキャラ同士の関係性を補強することが必要か、などから考えることが多いですが、その他にも『100カノ』には「恋太郎と彼女のお話」「彼女と彼女のお話」「真面目なお話」「全力でふざけたお話」など様々な色の回がありますので、それらができるだけ偏りすぎず満遍なく楽しめるようにある程度バランスも意識して考えるようにしています。

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