週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 森本大輔先生特別インタビュー

魅力あるキャラクターについて

キャラクターは価値観だと思っています。

――新人賞に投稿したデビュー作、『まだ何も知らない』を描いたときに、賞をとるために気を付けたことはありますか。

原稿を描き始めてから少しネームを変えて、キャラクター描写を足しました。
作品をつくるときにどうしても僕はストーリーを重視してしまう傾向があります。一番最初に面白いシーンと物語のオチが浮かぶんですよ。そこだけ浮かんでしまうせいで、シーンとシーンの間をつなぐだけになっちゃうところがあって、修正前のネームはその感じが出ていましたね。

足したシーンは例えば、主人公の桐下が建物から飛び降りてめちゃくちゃ笑ってるシーンとか、警察に見つかって掛け合いをしているシーンとかです。一見、そういうシーンってストーリーに関係がないから重要ではない気がしてしまうんですよね。でも、入れることでより主人公の桐下の人間性が伝わってよかったと思います。

――キャラクター描写を足したとのことですが、キャラ表現で重要なことはどんなことだと思いますか。

キャラクターは価値観だと思っています。もちろん、キャラクターの外見容姿とかしゃべり方とかも気にはしますが、一番大事にしているところはその人間の価値観です。例えば、親とか友達が死んだときに全員悲しんじゃ駄目だと思うんですよ。当然、家族とか友達が嫌いな人もいると思うし、いると思うというか、幾らでもいるし、「友達が死んだら悲しい」ってすごく王道だけど、狭い価値観だとも思います。一般的にイメージするような、友達が死んだら悲しいとか、仲間は大事とか、全キャラが同じ価値観を共有しているようにならないようにはしています。そこが違ってこそキャラクターな感じがします。

森本先生のデビュー作!
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