週刊ヤングジャンプ新人漫画大賞スペシャルコンテンツ 森本大輔先生特別インタビュー

セリフとネタ探しについて

思っていることと、言葉がリンクしてこそ、
良いセリフになる

――『カテナチオ』は強烈なセリフが印象的な作品ですが、セリフを考えるときに意識していることや強いセリフ表現を身につけるためにやっていたことはありますか?

アウトプットの積み重ねだと思います。日々、日常の生活でいろんなこと考えておくとよいと思います。例えば、ニュースをみていて自分の中で、何かしっくりこないなってことあるじゃないですか。これどうなんだって思ったものを、自分の言葉で答えを模索して、いろんなことを考えた積み重ねを作品で吐き出している気がします。

たまにツイッターとかユーチューブのコメント欄に、しっくりくるコメントがあるじゃないですか。テレビのコメンテーターとかのコメントでも、内容も、表現と、一番端的に言ってくれたみたいなものってあるじゃないですか。

最初からそういうものをつくることはできないので、ずっと頭の中でぐちゃぐちゃと考え続けています。考えているとアンテナも敏感になるので、色々な人の発言など情報が頭に入ってきますし、感度が上がる気がします。セリフだけをよくしようとすると上手くいかない気がします。あくまで、言葉は思っていることを表現しているだけなので、その思っていることの部分が何にもないと、飾っているだけのセリフになってしまいます。
思っていることと、言葉がリンクしてこそ、良いセリフになると思うので、普段からいろいろな物事に対して、考える方が大事だと思います。考えることを積み重ねてこそ、表現がついてくる気はしますね。

「あいつはよくない。あいつは悪いやつだ」というセリフに、どう言葉を足してもいいセリフにはならないと思います。どう悪いかを自分の中で解像度を高くして、考えられるようなって初めて何かビシッと言葉をつけられる気がしますね。

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